「華の影」今回のタイトルの字面と予告を見て、私がとっさに思ったことは、これ裏ミーニングもありかも!ってこと。
道長に明子以外の女の気配を感じた倫子(黒木華)。
高貴な生まれで華やかな倫子が最後に見せた、二面性を窺わせる不敵な笑み。
まさしく「華の影」です😆
第16回人物相関図
【光る君へ】第16話 あらすじ
「私は家でもどうでもいい子で、石山寺でも、どうでもいい女だった。私なんか生きているかいもない、どうでもいい人なのです」
遺体から離れ歩き出しても、さわの憤りは収まりません。
とうとうさわは、まひろを置いて去って行ってしまいました。
- まひろとさわ、仲直りできず
- 登華殿での藤原だらけの雪遊び
- 公任らの関白家への不満が募る
- 女院・詮子伊周の物言いに激怒
- 内裏で数回の火事が起きる
- 21歳の伊周内大臣に。実質の後継指名
- 疫病蔓延。たねと家族は死に、まひろも感染
- 民のことなど見向きもしない道隆
- 道長、まひろの家で夜通しの看病をする
関白家への不満
内裏の登華殿は、高階貴子が思い描いた通りの、若い公卿が集う場となりました。
冬のある日、伊周とその弟の隆家、藤原公任、藤原斉信、藤原行成らが集まり、定子の提案で雪遊びをすることに。
皆、はしゃぎまわっていたが、隆家だけはつまらなさそうに見ていました。
その後、公任、斉信、行成は四条宮で酒を飲みかわします。
この日は一条天皇の前に出るということで公任たちは黒の装束で出かけたのだが、伊周だけは直衣姿という普段着でした。
一条天皇が許しているからなのだが、公任たちには許しがたいことに思えたのです。
関白家は皆、自信満々で鼻につく。
公任はそう本音を漏らすのでした。
女院・詮子の怒り
後日、道隆一家と道綱、平惟仲が登華殿を訪れます。
一条天皇が笛を吹き、伊周と隆家が舞を舞い、和気あいあいと過ごしているところに、詮子がやってきました。
円融院の死後、史上初の女院の称号を与えられた詮子を前に、緊張が走ります。
お上、先ほどの騒々しい舞は何事でございますの?
答えに詰まる一条天皇の代わりに、伊周が口を開きます。
ここでは、お上との間の垣根を取り払い、皆が思うままに語らうことができる。これこそがお上がお望みになる新しい後宮の姿にございます。
まるで説教するかのような侮辱的な伊周の物言いに、詮子は激怒するのでした。
内裏の火事
その晩、後宮の一つ弘徽殿で家事が起こりました。
数日前には、道隆一族が住む二条第の後涼殿でも出火しており、どちらも放火を疑われるものでした。
隆家は、火付けを仕組んだのは伊周に立腹した詮子か、道隆を恨む人物だと推測します。
しかし、道隆は鷹揚に笑って言います。
そうだな、光が強ければ影は濃くなるというもの。私たちが暗い顔をすれば相手の思うつぼだ。動じないのが肝心だ。
正暦5年(994年)8月、道隆は伊周を内大臣に任命しました。
道長ら上席三人を抜いての内大臣就任は、あからさまな後継指名でした。
この時、伊周21歳、道長は29歳です。
蔓延する疫病
この頃には疫病が都中に蔓延し、民を案じる一条天皇は策を講じるようにと道隆に言います。
しかし道隆は、貴族は疫病にかからないものと決めつけ、まったく危機感を持っていません。
お上は、あれこれご案じなさらず、一日も早く皇子をおもうけくださいませ。それこそが国家安寧の源にございます。
たねの死
ある日、まひろが文字を教えていたたねが、まひろに助けを求めてきました。
両親が発熱し、悲田院に薬草をもらいに行ったが、帰ってこないと言うのです。
まひろと乙丸はたねを連れて悲田院に向かいました。
そこでは、大勢の疫病患者が苦しんでおり、たった一人の医師が治療を続けていました。
たねは遺体となった両親を見つけます。
泣き叫ぶたねにまひろが寄り添うと、たねも発熱し始めていました。
まひろはそのまま悲田院にとどまり、たねに付き添います。
「あめ、つち…」
まひろが教えた「あめつち詞」をうわごとで言うたねは、やがて息を引き取りました。
道兼、道長悲田院へ
道長が疫病対策が急務だと訴えても、道隆はこの期に及んで疫病より相次ぐ放火のほうが一大事だと言い取り合ってくれません。
そこで道長は自分で悲田院の様子を見に行こうとします。
道兼にそのことを告げると、汚れ仕事は自分の役目だと言い、道兼が悲田院に向かうことに。
道長は道兼に任せっきりにすることはできず、百舌彦を連れて後を追いました。
惨状を目の当たりにした道兼は医師に内裏に報告することを約束するが、医師からは何度も申し出たがなんの対策もとってもらえないと聞かされるのでした。
道長の献身的な看病
まひろは悲田院で看病のために走り回っていました。
そうするうちに、まひろは道長とぶつかります。
突然の再会に二人は絶句し、まひろはその場で意識を失ってしまいました。
道長はまひろを抱きかかえ、馬でまひろの家に連れて帰ります。
そして家に上がり、自分が看病すると言って為時らを遠ざけるのでした。
夜通しの道長の看病で、まひろの熱は下がりました。
為時は礼を言い、道長に帰宅を促します。
道長は、まひろが目覚めないうちに帰っていったのでした。
つづく…
用語集 大河ドラマ「光る君へ」第16回
香炉峰(こうろほう)…中国江西省九江県西南にある廬山(ろざん)の北峰。
『貞観政要』(じょうがんせいよう…中国、唐の太宗とその近臣による政治上のやり取りをつづった問答集。
大赦(たいしゃ)…恩赦の一種。罪人を赦免すること。
女院(にょいん)…天皇の生母、皇后、内親王などで、朝廷から「院」または「門院」の称号を与えられた女性。
仁王会(にんのうえ)…『仁王般若経』(にんのうはんにゃきょう)を講じて、鎮護国家などを祈念する法会。
白楽天(はくらくてん)…唐詩を代表する中国、中唐の詩人。白居易(はくきょい)のこと。
悲田院(ひでんいん)…身寄りのない老人や孤児、貧しい人を収容する福祉施設。
奉幣(ほうへい)…神や山陵に幣帛(へいはく)を捧げること。
引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より
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【光る君へ】第16話 感想考察
まーったく、さわの八つ当たりがひどいったらありゃしない😣
悪いのは、まひろとさわを間違えて夜這いに行った道綱だし、なーんもまひろは悪くないじゃん。
推しに会えて気持ちが高揚して話が弾むなんてあたりまえだし、話に入ってくるほどの知識を得てこなかった自分を棚にあげて、うらみつらみ言うって逆恨みも甚だしい。
なんなら自分の家での境遇なんて、これっぽっちもまひろには関係ないこと。
無性に腹が立ってしまったわ😡
まひろにもいい友達ができてよかったと思っていたのになぁ…
さわさんの株が下がってしまう脚本に、演じている女優さんのこれからの方が心配になってしまう今日この頃です。
香炉峰の雪
登華殿に若い公達たちが集っていた時に、定子が清少納言に向かい「香炉峰の雪はいかがであろうか?」と問いかける場面。
これは枕草子にも描かれているようです。
このシーンだけでいろんな情報が得られましたね。
定子は評判通りで漢文にも詳しいこと(高階貴子の娘だから当然ちゃあ当然か)、公任はもちろん白居易の詩であるとわかっているのに対し、隆家は何のことだかさっぱりわからない、つまりはお勉強の方はそれほど得意ではなさそうだということ。
そして、清少納言にこの問いを投げかける定子様は意地悪な面を持っているかもしれない(よく言えばおちゃめ)ということ。
当時は女性が漢文など読むことはまれであり、隆家に何のことか聞かれた女房も分からないようでした。
それを定子は、母・高階貴子が選んで連れてきたききょうに、この問いかけをして試しているのです。
もちろん、ききょうは漢文にも通じていたのでとっさに御簾を上げることができたわけだけど、無事に答えることができたのでほっとしたようでした。
ほっとした表情を見ると、ききょうは何度も定子にこのような問いかけをされ鍛えられていたのかもしれませんね。
定子のような高い教養を持った中宮様だと、清少納言くらいしかお相手ができなかったのでしょうね。
清少納言とやりとりをしている定子様はとっても楽しそうで、清少納言もまたこれぞ私の生きがいといった感じが出ていて幸せそうなひと時でした。(これもフラグか🤔)
★皆で雪遊びをするシーンで思ったこと。
皆幸せで雪の白さがその幸せな感じを引き立てているようでしたが、私は「鎌倉殿の13人」の源実朝の死の時に降っていた雪の白さを思い出しました。
大河ドラマの中で最も美しくそして悲しい雪のシーンでした。
漆黒の夜に舞い落ちる真白な雪は次第に赤く染まり…今思い出しても涙が出てきます😭
中関白家と詮子の溝
定子が入内してから、詮子が我が子一条天皇の元へ来る時って、眉間にしわが寄ってばかり😓
今回も伊周が詮子に盾つくようなこと言って場が凍りついていましたね。
私的には、開けた皇室じゃないけど、伊周の言うこともありかなって思うのよ。だが相手は女院様。
ここは伊周がでしゃばるべきではありませんでしたよね。
(後に隆家が父・道隆に向かって火事が起こるのは父が恨まれているせいみたいなこと言った時に、自分で口を慎めってたしなめておいてるのにもかかわらずにね…自分の口には蓋のできないお坊ちゃまなのよね)
道隆が一度伊周と言ってたしなめようとしてたけど、止めなかったということは、中関白家と詮子との間の溝はもう埋められないほどのものということでしょう。
怒髪天を衝く詮子。
これからの詮子の反撃、活躍が楽しみです😁
ただ、道隆一家VS詮子ではどんなにいがみ合ったってかまわないんですけどね、定子の立場を思うとねぇ…かわいそうすぎますわ。
そして、このヒリヒリとした状況を道長に報告する道綱。
彼は悪いやつではないんだけどねぇ…余計なことまでしゃべって道長をドキリとする場面は先週予想できていただけに、おまえは思った通りの男だなぁと笑ってしまいました🤣
しかし、道長も未練たらしいのよ。
自分は何人も妻を娶り子供までもうけているくせに、道綱の口からまひろの名が出てきたとたんに動揺しちゃって、何事もなかったと知ってほっとするってさ。
こんな場面を見せられると、誰も幸せになってないじゃんて悲しくなっちゃうのよ。
道長もまひろも倫子も明子も…
心の中に最も愛する人を留めておくのって、あるいは残酷なことかもしれませんね。
光が強くなれば影は濃くなる
内裏で火事が何度も起きると、放火ではと怪しむのは当然。
中関白家では女院が仕組んだのかもとまで推測されます。
そうでないとしても道隆を恨んだ者の仕業であるのは、隆家でもわかります。
高階貴子や伊周は不安そうな顔を見せますが、隆家はようやく妬まれる立場になった、妬まれて結構と豪放磊落です。
やっと出てきた青年・隆家ですが、彼は公卿たちに恨まれている中関白家の中では、気骨のある人物としてよく評されていくのです。
天下のさがな者(荒くれ者)として名を馳せたようですが、なんと仲の良かったのは藤原実資。
ある事件が元で左遷させられたあとも文通などする仲だったとか。
一本筋の通ったさがな者を、どのように竜星涼さんが演じてくれるのか今後が楽しみです。
隆家の話はまた今度として、隆家が笑い飛ばしたように道隆もまた、意に介せずと言った風に笑い飛ばします。
「光が強くなれば影は濃くなる」
まさしく中関白家の絶頂期を表した言葉です。
しかし、己の傲慢さで得た光は影もいっそう濃く、長く続くわけがありません。
火事で死なずとも酒好きの道隆は、今でいう糖尿病によりもうすぐこの世を去ります。
さて、その後に道長の政敵となるであろう伊周。
道長が苦労知らずのお坊ちゃまの鼻をへし折る姿を、まだかまだかと妄想している所存でございます😆
いきなり良い人 藤原道兼
父に後継者として認められず荒んでいた道兼は、道長の愛のこもった言葉で復活しました。
疫病のことを懸念してる様子や、道長が悲田院に行って確かめてくるという話を聞いて、汚れ仕事は俺の役目だと言って代わりに行こうとする道兼。
まひろの母を殺した罪は消えないけど、ずっとかわいそうな人だなと思っていたから、こんなにも良き人となって復活してくれたことに心底喜びました。
でもね、大河史上よく行われる上げて落とすの手法なんでしょうね。
道兼は道隆の死後ほどなくして亡くなります。
退場ももうすぐです😢
淋しいですよね。
大好きな井浦新さんや、悪人も善人も同じ人物の中で演じ分けられる玉置玲央さん。
段田安則さんの時といい、演技達者な人ほど早く去ってしまうのは非常に淋しいものです。
道長、夜を徹しての看病
悲田院で思いもよらず再会した二人だが、そのまま倒れてしまったまひろ。
まひろは遠くなる意識の中で道長が自分を呼ぶ声を聞いていたはずです。
(しかし突然、大納言・藤原道長がまひろを抱きかかえて家にやってくるって、為時もいとさんもそうとう焦ったでしょうね)
多くの人が死んでゆく疫病ですが、この頃の疫病は天然痘だったという記録があるそうです。
だとすると、一晩で熱が下がるのには無理があると思うので、まひろは看病疲れで倒れたのではないかと思うのですが…
疫病に感染したまひろが死線をさまよっている時に、道長の「逝くな、戻ってこい!」という声を聞いてこちら側に帰ってきたって話にすると感慨深いものになるのもわかります。(私は仁先生(大沢たかお)を思い出したわ😆)
それゆえ「疫病」とあいまいな表現にして特定の病名では現さなかったのではないかと推察できます。
まあ、真っ先にこんな邪推なこと考えてしまう自分の感受性の乏しさに辟易してしまうのですけど😓
道長の従者の百舌彦はうとうとしてたけど、乙丸は寝ずにじっと待っている姿に姫思いの忠臣ぶりが見えて、涙がこぼれそうになりましたわ。
まひろの容態が落ち着き、為時の言われたようにまひろが目を覚ます前に帰る道長ですが、今の道長にとってはまひろが生きていることがすべてなのでしょうね。
自分がまひろと約束した民のための政ができるまで、まひろそのものが道長の道しるべとなっているような気がします。
道長が帰ったあとの倫子の感の鋭さと不敵な笑い…
まだ、相手がまひろだと気づいてないようですが、あの笑いはなんだったのでしょうか。
まひろだと気づいた時のことを想像して今から背筋が凍りそうです😱
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