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【どうする家康】第30話あらすじ・感想考察「新たなる覇者」|悲しき茶々の覚悟があの伏線に…

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信長の仇を討ったのは、柴田勝家でも丹羽長秀でも、もちろん徳川家康でもなく、羽柴秀吉でした。

秀吉は信長の死を知るや毛利と和睦を結び、全軍を反転させ驚異的な速さで京へ取って返したのです。

世に言う中国大返しです。

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目次

【どうする家康】第30話 あらすじ

天下一統を目前にしていた信長のあとを継ぐのは誰なのか。

次なる覇者が求められていました。

清須会議

明智を討ち取った秀吉は、急速にその地位を高めます。

6月27日、織田家の後継者を決めるため、清須城に信長の重臣たちが一堂に会し話し合いがもたれました。

世に言う清須会議です。

柴田勝家(吉原光夫)、丹羽長秀(福澤朗)、池田恒興(徳重聡)が額を寄せ合う中、秀吉は信忠の息子・三法師を背中に乗せ、お馬さんごっこをして、これ見よがしに懐かれているのをひけらかします。

秀吉

…ま、ちゅうことで上様のご嫡孫、この三法師様が織田家のご当主。ほんでこの秀吉と、柴田殿、丹羽殿、池田殿が話し合いをもって政を行う。

秀吉の一方的な提案に柴田勝家が異を唱えます。

柴田勝家

ご子息はいかがする?信雄様と信孝様を外すわけには…

秀吉

どちらかを立てれば、どちらかが立たぬ。三法師様が大きくなられるまでわしらあが力を合わせて政務を仕切る。それが一番だがね。

織田家をないがしろにすることではと意見する勝家に、明智を成敗したものの務めだと反論する秀吉です。

「わしは筑前の言う通りでよいと存ずる」と、山崎の合戦で秀吉とともに戦った恒興は、秀吉に従順です。

皆を集めようと言う長秀の声に、皆が一斉に立った時を見計らい、勝家は「筑前」と呼び止め、「…実はな」と耳打ちするのでした。

市の一手

信長が討たれてから、市は三人の娘とともに岐阜から清須に移ってきていました。

部屋で娘たち(茶々、初、江)とくつろいでいるところへ、秀吉と勝家がやってきました。

秀吉

話は権六から聞きましたわ。

市は秀吉の反応に身構え言います。

お市

…織田家のためと思うてな。

秀吉

結構なこったわ!お市様と権六が一緒になって織田家中をしっかりとおまとめくださる!こんなにありがてえことはねえ!

よかったよかったと上機嫌だった秀吉だが、次第に表情がなくなっていきます。

かねてより市に思いを寄せていた秀吉は、勝家に出し抜かれてしまい怒りがおさまらないのです。

秀吉の表情の変化を見て取る茶々の目は、秀吉を鋭く射抜くのでした。

今、なすべきこと

市と勝家の婚姻の知らせは浜松城へも届きます。

家康

秀吉の好きにさせんためじゃろうな。

家康は市の思惑を察しています。

秀吉は何もできぬ三法師様を立て、信雄様と信孝様を名代から外し、政から織田家を追いやったのです。 

榊原小平太康政

それを阻むため、柴田殿がお市様と手を組んだ…いやむしろ、お市様から仕組んだのかもしれませんな。

井伊直政

なるほど、だとすると柴田勢と羽柴勢いずれ…

家康

ああ、ぶつかるかもしれん。

家康は先刻から憮然としている平八郎に声をかけます。

家康

なんじゃ平八郎、何を怒っとる?

本多平八郎忠勝

伊賀越えから戻ってただちに出陣しておれば、我らで明智の首を取れていた。さすれば今頃、天下は我らの手にあったかもしれぬ!それをまんまと秀吉なんぞに。

口を慎めと忠世に注意されるも、なにゆえもたもたなさったのかと家康に詰め寄ります。

家康

今、我らがなすべきことは他にあると考えたからじゃ

信長の死により、甲斐、信濃、上野の三国は宙ぶらりんの状態。

上野の真田がすでに勝手な動きを始めているようなのです。

この三国を相模の北条氏より先に手に入れなければならないというのが家康の考えです。

家康

秀吉のことはひとまずお市様にお任せし、我らはその間に揺るぎない実力をつけよう。さすれば、天下もおのずと近づいてくるというもの。

本多平八郎忠勝

そういうことならおまかせを!


7月2日、家康率いる徳川軍は浜松城を出陣したのでした。

帰ってきた本多正信

8月、甲斐にてついに徳川軍と北条軍がぶつかります。

10日、家康は本陣を新府城に移しました。

家康と万千代は物見やぐらに上がって、はるか南方あたりに目をやります。

井伊直政

北条の大軍勢、二万を超えましょう。

家康

北条は本気じゃな。

井伊直政

お味方の三千では持ちこたえられませぬ。信濃各地に散らばっている手勢も呼び寄せるべきかと。

家康と万千代が語り合っていると下から声がしました。

本多正信

それはいかがなものでしょうな。

家康

来たか、正信

希望通り鷹匠として復帰していた本多正信です。

本多正信

散らばっている手勢を集めれば、敵の散らばっている手勢もまた集まり、敵がさらに膨れ上がります。

彦衛門の手勢を密かに動かし、黒駒あたりで挟んでみてはという正信に、万千代はそれでも数は及ばないと反論します。

本多正信

狭き山道ゆえ数の差が気にならん。

やってみるかと家康はその気です。

井伊直政

殿、このような奴の言葉を…

家康

万千代、一軍の将になるからには、こ奴のずる賢さも学ぶがいい。

井伊直政

一軍の将?

家康

召し抱えた武田の兵は、そなたに預ける。

正信の意見にムッとなっていた万千代は、たちまち喜色満面となるのでした。

北条との和睦

長らく戦をしてこなかった北条は、信長のもとでいくつもの大戦をしてきた徳川軍の相手ではありませんでした。

北条軍より和睦の申し出があり、上野一国をもらえれば、甲斐、信濃の二国からは手を引くというのです。

悪くない取引きだが、徳川に臣従してくれたばかりの真田から領地を取り上げることになってしまいます。

家康

…やむをえんかもしれんな。恨まれるのも、わしの役目じゃ。

しかし、この判断が後に大きな災厄となって家康たちに降りかかってくるのを今は誰も知り得ません。

北条側はもう一つ、家康の娘を氏直の正室にほしいと条件を出してきました。

こうして家康はお葉の産んだ、次女・おふうを和睦の証として氏直に嫁がせるのでした。

贈り物

その年の暮れ、衝撃の一報が入ります。

酒井左衛門尉忠次

羽柴秀吉と柴田勝家、戦になりましてございます。

織田家を政権から外そうとした秀吉に対し、勝家が三法師と信孝を頂いて天下をおさめようとしたことがきっかけでした。

秀吉は勝家の所領となった長浜城、信孝の岐阜城と続けて攻撃します。

しかし、勝家は豪雪のため、居城の北ノ庄城で足止めをくらっていました。

家康

勝家が動けん時を狙ったな。

石川数正

雪が溶けたら、柴田勝家と羽柴秀吉、いよいよぶつかりますな。

深刻な顔で話をしていると、家来が大きな箱を持ってきました。

井伊直政

殿、柴田様より年の瀬の贈り物でございます。

中には雪のように真っ白な綿布が入っていました。

市が送ってきたに違いありません。

大久保忠世

やはり、柴田勢の本当の総大将は勝家殿でも信孝殿でもなく、お市様かと。



家来がまた別の箱をもってくると、秀吉からの贈り物でした。

こちらの袋を開けるとまばゆいばかりの砂金が。

石川数正

打って変わって品のないことよ。

眉をひそめる数正です。

平八郎や小平太たちは、いつでもお市様をお助けできるよう、出陣の用意を整えようと心を騒がせているのでした。

賤ケ岳の戦い

1583年(天正11年)4月勝家と秀吉は、賤ケ岳にて激突しました。

秀吉の調略による裏切りが相次ぎ、柴田軍は総崩れとなります。

北ノ庄城では勝家は書状を書き、その横で市は武装しています。

そこへ茶々が寄り添い市に言います。

お見えになるでしょうか。母上が待ちわびておられる方。

勝家が書いていた書状は家康宛でした。

書状を受け取った家康は考えあぐねています。

平八郎や小平太、直政は秀吉を討ちに出ようとけしかけますが、正信が異を唱えます。

前田利家や織田家の家臣の多くが秀吉に調略されているのです。

なぜそんなことになったのか…。

本多正信

それこそが秀吉という男の才覚。

秀吉は、民百姓から人気があり、人の心をつかむ天才だと言います。

本多正信

殿、これはあくまでも織田家中の争い。我らはただ静観し、勝った方に、おめでとうございますと言いに行くが、上策かと。

左衛門尉と数正も今は時期尚早だと静観の考えです。

家康

…様子を見る。

市は助けを信じて待ってるであろうに、助けてやれない己を罵りながら苦渋の決断を下した家康でした。

北ノ庄落城

やはり、お見えになりませんでしたな。見て見ぬふり。

茶々は揶揄するように言います。

お市

戦とは、そのように容易いものではない。

徳川殿は、嘘つきということでございます。茶々はあの方を恨みます。


4月24日、北ノ庄は落城し、市は三人の娘を秀吉に委ねます。

勝家は市にも城を出よと言うが、市は拒否します。

お市

一度ならず二度までも、夫だけ死なせて生き恥をさらすことこそ、地獄にいる兄に笑われようぞ。…男のように乱世を駆け巡るのが、我が夢であった…。

夫・柴田勝家とともに自害しようと決意する市の前に、茶々が戻ってきて市と抱き合い最後に言います。

茶々「母上の無念は茶々が晴らします。茶々が天下を取ります」

その後、城に火を放ち市は勝家と共に自害したのでした。


井伊直政

申し上げます!北ノ庄落城。柴田勝家殿ご自害!

家康は身を固くして聞いています。

井伊直政

また、お市様…ともにご自害あそばされたる由。

家康

秀吉は…わしが倒す。

市を助けることのできなかった我が身が腹立たしく、悔しさを噛みしめる家康でした。

つづく…

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【どうする家康】第30話 感想考察

「新たなる覇者」

明智光秀を倒した秀吉が、とうとうてっぺん目指してなりふりかまわず動き出しました。 
サイコパス秀吉、ムロ秀吉の真骨頂がこれからどんどん現れてきて、観てるほうはゾクゾクしてたまらんのです😆

一方、お市は亡くなってしまったわけですが…少女の茶々が気になりますね~
新キャスト発表で淀殿がいませんでしたが、多くの視聴者の希望は北川景子さんに二役やってもらうことですよね😊

しかし…猿をとことん嫌っていた市と同じ顔した淀殿が、秀吉の側室になるのはビミョウな感じになっちゃいそうね😅

…やむをえんかもしれんな。恨まれるのも、わしの役目じゃ。

家康の主君としての成長が、とてもよく感じられる言葉です。
桶狭間のあと岡崎に戻ってきた頃から三河一向一揆、三方ヶ原合戦、大切なものたちの死を経験してきたからこその成長です。

昔の家康は臆病で自分で決断できないか弱い主君でした。
主君として酸いも甘いもすべてを受け入れる覚悟ができたのでしょう。

ここまでくるのにどれだけの辛い経験をしたかを考えると涙が出て来てしまいますが…

この決断が、のちに真田に苦しめられ続けることになるとは、この時は思いもよらなかったのよねぇ😓

家康はまだまだ成長過程⁉️😅

打って変わって品のないことよ。

石川数正がこのように発言してるということは、まだ秀吉に対して良い印象は持ってないってことよね🤔

のちに秀吉の元へ出奔してしまう数正だけど、まだまだ理由が見えてきません。

私の考えは、殿もしくは左衛門尉と仕組んだものじゃないかと思うんだけど…

40年前の「徳川家康」同様、殿のためであってほしいと願うばかりです。

戦とは、そのように容易いものではない。

家康が助けに来てくれることを信じて待っているであろうお市が言うと、泣けてくるのよぉ😭

兄・信長の戦をまざまざと見てきたお市です。
そして信長によって前夫・浅井長政も亡くしているのです。
今の家康の立場もわかっているでしょう。
一国の主として、負け戦にのこのこ向かうわけにはいかない立場だということも。

戦が意のままにならないものだということを、身をもって知っているお市が言うからこそ、重みのある言葉になっていて、より一層感情が揺さぶられてしまいます😭

市はさぞかし、男になって戦いたかったでしょうね。
女として家康の助けを待つというより、家康と共に戦って秀吉を討ちたかったのだと思えてなりません。
市の最期は悲しいけれど、潔さが武士のようでとてもかっこよかったです。

秀吉は…わしが倒す。

結果的に市を死に追いやった秀吉への恨みも去ることながら、なりふりかまわず織田家を乗っ取り天下を取ろうとする秀吉のやり方に怒りが沸点に達したようです。
表情がいつもより凄みを増しているようでした。

秀吉との戦は避けては通れないこともわかっている家康です。
秀吉もまた、家康との戦を見据えています。
秀吉との大戦、小牧・長久手の戦いへの扉の前に立った感じですね。
大将としての強き家康に期待が持てる目力でした。



ドラマ後半のキーマンとなる茶々(淀殿)が、どうして秀吉の側室となったのかが示唆されましたね。
母の無念を晴らし天下を取るために、茶々もまたなりふりかまわず行動していくのでしょう。
これまでの大河で、なぜ茶々が秀吉に惹かれていくのかが解せないでいましたが、今日でストンと腑に落ちました。
古沢さんの脚本、やっぱすごい👍
解釈が大好きです❤️

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なおらん

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