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【光る君へ】第21話感想考察・あらすじ「旅立ち」|枕草子誕生の陰には悲しい物語が

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長徳の変により、没落していく中関白家。

帝にも追い出され、絶望の淵に立たされた定子がとった行動は…髪を下すことでした。

定子ラブなききょうは思わず飛び出しそうになりますが…。

今回は枕草子ができる悲しい理由が描かれていくようです。

引用元 光る君へ公式ページより

第21回人物相関図

引用元 https://www.nhk.jp/p/hikarukimie
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目次
あらすじリスト
  • 中宮・定子出家
  • 清少納言、定子の元へ戻る
  • 伊周現れ、母・貴子とともに大宰府へ発つ
  • 帝の命で、道中、伊周と貴子引き離される
  • 二条第炎上、清少納言が中宮を助ける
  • 中宮を元気づけるために清少納言は枕草子を執筆し始める
  • 為時は道長から指令を受ける
  • 越前出立前のまひろと道長の逢瀬
  • 越前への旅立ち
引用元 光る君へ公式ページより

検非違使別当・藤原実資が帝の命を受けて伊周を捕縛するため二条第に踏み込むと、中宮・定子が検非違使の短刀を抜き御髪を切り落としてしまいました。

悲鳴を上げる母・高階貴子の前に行き、定子は告げます。

出家いたします。



道長と実資は事の顛末を一条天皇に伝えると、帝は悲しみと怒りに打ちひしがれます。

朝廷の権威を踏みにじった伊周の行いは許さぬ。事の重大さもわきまえずいきなり髪を下し朕の政に異を唱える中宮も同罪である。

……愚かであった。中宮はもう朕には会わぬ覚悟なのか…

奥の間で一人泣き叫ぶ一条天皇でした。

ききょうとともに一部始終を見ていたまひろの話を興味津々で宣孝は聞きます。

あれほど帝の心を惹きつける中宮様はすこぶる美しいはず、女を捨てるにはもったいないと下世話な話をする宣孝です。

そういう下世話な話は別なところでしてくれと、まひろに叱られるありさまです。

まひろに叱られることをも楽しんでいる様子の宣孝ですが、話を変えます。

この騒動で得をしたのは誰であろうか。右大臣様であろう。

伊周を追い落としてしまえば政敵はいなくなり、女院にしても、子も宿さぬのに帝の心を捉えて離さぬ中宮は気に入らぬ、右大臣と女院によるはかりごとかもしれぬと宣孝は言うのです。

なるほどと思いまして。

それを聞いたまひろが発した言葉と表情は、まったく違うものでした。

都の内外をくまなく探しても伊周は見つかりません。

二条第に戻ってるやもしれぬと考えた道長は、再度検非違使に命じ、二条第の探索をさせます。

そこへ出家したと言って伊周が現れます。

だが、その嘘は簡単に見破られてしまいました。

見苦しうございますよ兄上!この上は帝の命に速やかにお従いくださいませ。

嫌だ嫌だ嫌だ!私はここを離れるわけにはいかぬ。亡き父tに誓ったのだ。私が…私が我が家を守ると!

なおも抵抗する伊周を見て、高階貴子は自分もともに参るからと納得させたのでした。


このことを伝え聞いた一条天皇は、ただちに引き離せと命を下しました。

引用元 光る君へ公式ページより

母の同行はまかりならぬとの帝の仰せにござる。

大宰府へ向かう道中で道長と実資は、高階貴子と伊周を引き離します。

どうか…どうかお許しを。定子も出家して私にはこの子しかおりませぬ。どうか…どうか…

見逃してくれ、助けてくれと懇願されても表情一つ変えぬ道長でした。

炎上する二条第の中で一人残る定子の元へ清少納言がやってきます。

そなたのみ逃げよ。私はここで死ぬ。生きていてもむなしいだけだ。私はもうよい…もうよいのだ。

なりませぬ。おなかのお子のため中宮様はお生きにならねばなりませぬ…生きねばなりませぬ。


一連の悲しい出来事を振り返り、土御門殿で語り合う詮子と倫子。

道隆の兄上は己の命の短いことを悟っておられたのかしら……今日のこの悲しいありようは兄上の焦りから始まっているような気がする。

一度に伊周様、隆家様、中宮様を失った貴子様は、お気の毒でございますね。

先のことはわからぬのう。



騒動を収めたことで、藤原実資は中納言となり、道長は正二位・左大臣に昇進しました。

しかし、なぜか道長はうかない顔です。

引用元 光る君へ 公式Xより

出家以来、生きる気力を失ってしまった定子。

懐妊もしてる中宮のことが心配でたまらない清少納言は、まひろの助言もあり中宮のために物書きを始めます。

日本の「四季」を綴ったものを毎夜中宮の部屋にひっそりと届ける清少納言です。

引用元 光る君へ 公式Xより

春はあけぼの やうやう白くなりゆく山ぎは 少しあかりて 紫立ちたる雲の ほそくたなびきたる。

体を起こして、清少納言の書いたものを手に取り読む中宮。

清少納言は喜びで涙があふれます。

たった一人の悲しき中宮のために、枕草子は書き始められたのでした。

為時は越前へ発つ前に、道長に呼び出されます。

わが国では筑前の博多の津のみ宋との商いを許しているが、昨年若狭に70人以上の宋人がやってきて商いを求めているとのこと。

しかし、朝廷は新たに商いの場を作る気はない。

それどころかやってきた宋人は、商人と偽り戦人かもしれぬと言うのです。

彼らに開かれた港は博多の津のみ…と了見させ、穏便に宋に帰すこと。これが越前守の最も大きな仕事と心得よ。

はっ。知恵の限りを尽くし、一心にその任に当たります。


出立前に宣孝を呼んでのささやかな宴。

重大な任務を受けて気の重い為時とは反対に、まひろは宋人に会うのが楽しみで仕方ない様子です。

そこへ惟規がやってきます。

本日、文章生になりました!

それを聞いた為時の顔にもようやく笑顔が戻りました。

引用元 光る君へ公式ページより

まひろは越前へ旅立つ前に、道長へ文を送り廃邸へと呼び出します。

為時の漢詩による申文が、まひろが書いたものだとわかった道長に驚くまひろ。

お前の字はわかる。

まひろは最後に聞きたいことがあると言います。

中宮様を追い詰めたのは、道長様ですか?

そうだ。

道長の顔を見て、まひろはその嘘に気づきました。道長はそういう人ではないと。

似たようなものだ。俺の無力のせいで、誰もかれもすべて不幸になった。お前とかわした約束はいまだ何一つ果たせておらぬ。

以前望んだ、遠くの国へ二人で逃げていても、おそらくまひろを守り切ることはできなかったであろうと嘆く道長です。

まひろも、なぜ妾でもいいからと思う心のままに従わなかったのかと後悔ばかりしていたと話します。

二人は、この十年いつの日も互いを想いながら生きてきたことを伝えながら、抱擁と熱い接吻を交わすのでした。

引用元 光る君へ 公式Xより

翌日為時とまひろ一同は越前へと旅立っていきました。

立ち寄った松原客館では宋人たちが大騒ぎをしています。

引用元 光る君へ公式ページより


ごった返している中、奥の方では一人静観している男性がひっそりと佇んでいました…。

つづく…

用語集 大河ドラマ「光る君へ」第21回

宋(そう)…中国に960年から1279年まで存在した王朝。

高階 明順(たかしなのあきのぶ)…藤原定子の母方の伯父。

大宰府(だざいふ)…九州全体を統治し、外交・軍事を担った地方行政機関。

枕ことば(まくらことば)…昔の歌文、特に和歌に用いられる修辞法の一つ。一定の語句の上についてこれを修飾し、語調を整える言葉。通常は5音からなるが、3音・4音などのものもある。

『枕草子』(まくらのそうし)…清少納言によって書かれた随筆。平安中期の宮廷内の女性たちの暮らしや、考え方を知ることができる貴重な作品。

松原客館(まつばらきゃっかん)…越前国敦賀津(現在の福井県敦賀市)付近に置かれた渤海の使節団(渤海使)を迎えるための迎賓・宿泊施設。

夜御殿(よるのおとど)…内裏・清涼殿の天皇の寝所。

引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より

なおらん

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45分があっという間に過ぎてしまうほど、ぎゅーっと詰められた内容で、感想を書くにもどこを切り取ろうかと毎回悩むのですが、今回は一番悩んだ回でした。

観ている間、感情があっちこっちへと揺れまくり、視聴後はドッと疲れてしまうのよね😅
(コントあり←琵琶湖で琵琶弾くまひろとか🤣サスペンスありラブストーリーありで人気コンテンツ全部やりまっせー的なんだけど、不思議と下品ではないのよねぇ🤔平安時代という雅さが打ち消してくれるのか、演技達者な役者が揃っているゆえなのか…)
とは言え、ドップリとその魅力の沼にハマっていく自分がいるのですよ。

そういう意味では、とっても恐ろしい今作。
沼にハマったら決して抜け出せないのです。

そんな中、最後に登場した松下洸平さん。
無言の登場にもかかわらず、圧倒的オーラを放っているではないの。
最後に私の心臓はバクバクと唸り始めましたよ❤️
ガイドブック後編を読むと、なんとまひろを抱きしめるシーンもあるそうなの😍
まさに最愛の再来じゃないのぉ‼️
直秀ロスからしばらく立ち直れなかった私は、期待に胸をふくらませるのでした。
あぁ、私はまたズボズボと沼に飲み込まれていくのでしょうね。

一条天皇

中宮が自ら髪を下ろすって、当時は自ら命を絶つことと同じことのようです。
きっと天皇の后が出家してしまうなんて(皇子も産んでない若い后がってことね)前代未聞だったろうと思うのよ。
定子のことを寵愛していた一条天皇が、愛するあまり怒りに変わる気持ちはよーくわかります。
何も考えず出家してしまった中宮も伊周と同罪とみなした一条天皇の気持ちを考えると辛くなってしまいます。

前回兄弟の罪を減じてくれるよう頼みにきた定子を、無言で突き放した一条天皇です。
愛する定子の願いを聞いてあげたいと思ったはずです。
しかし、政に私情をはさむことを断じて許さず、己を律した帝。
あの時は下がっていく定子を呼び止めて、抱きしめることしかできなかったのでしょう。
すまぬ、定子よと心の声が聞こえてくるようでした😭

そんな帝の気持ちを知ってか知らずか(そこまで人を思う気持ちは、この時の定子にはなかったのでしょう)出家してしまった定子のことを、自分への当てつけのように受け取ったとしても非難はできません。

中宮はもう自分には会わぬ覚悟なのかと、泣き叫ぶ帝の声を聞いた時の道長の表情にもグッときてしまいました。
同じ経験をしたものでなければわからぬ、身がちぎれるほどの思い。
帝の辛さが道長の中の思いを呼び起こしたようでした。

一条天皇のシーンは、賢帝と言われた人の歴史の中にもいろんな葛藤があったんだろうなと、改めて遠い平安の世に思いを馳せられる素晴らしいシーンでした。

しかし、とっても美しい一条天皇😍
塩野 瑛久さんのキャスティングも見事にハマりましたね!

宣孝とまひろ

まひろとききょうが二条第の庭に忍び込んで見てきた話を、興味深そうに聞く宣孝ですが、どうも興味のあるのは帝がゾッコンになるほどの中宮の美貌のよう。
女好きと言われる宣孝を程よく描写したシーンでしたね。

そんな下世話な話は他所でしてくれと宣孝を嗜めるまひろと、まひろに叱られることに心地良さを感じる宣孝。
いやいや、もはや夫婦の会話のようではないの😂
なんなのこの感覚は!
親戚のおじさんと娘とは違うような感覚。
どこから感じるのだろうと目を皿のようにして見ていると、宣孝のまひろをちょっとだけ舐め回すような目なのよねぇ。

すごいわ、蔵之介さん。
いやらしさを最小限に留めて、まひろを一人の女性として見る目の演技。
ますますこれからどんなふうに夫婦になっていくのか楽しみです。

さらっとまひろの興味のありそうな政に関する真面目な話に戻るあたりなんかも、スマートさを感じました。
平安時代、宣孝のような男性はモテたのでしょうね。

今回の件で一番得をしたのは右大臣・道長と、定子を疎ましく思う女院だと指摘した宣孝ですが、普通の貴族なら真っ当な考えなのでしょう。
(それをやり遂げてしまう女院・詮子の行動力に私は「瑠璃姫」〜『なんて素敵にジャパネスク』を重ねてしまい憧れてしまうのです☺️)

それを聞いたまひろの表情は出てきた言葉とは裏腹に、しっくりきてないように感じられます。
こういう表情一つとっても、まひろと道長は魂で繋がってるんだろうなと感じさせてくれるのです。

枕草子誕生秘話

秘話と書いてしまったけど、創作に違いありません。
だけど、真実は誰もわからぬ遠い昔のこと。
これが偽りであるとも断言できないのです。

闊達な清少納言が四季折々の美しさを溌剌と書いた随筆。
そこから感じられる煌びやかな宮中での出来事。
枕草子と聞くと読んだことのなかった私はそう感じていました。
源氏物語のようなドロドロとした恋愛物語を好んでいた私は、エッセイのような枕草子を敬遠していたのです。

しかし、すべてがこんなにも悲しい出来事と、そこから生まれる中宮を助けたいと必死に願う清少納言の気持ちから生まれたものであると考えると、涙が止まりませんでした。

定子が初めて手に取って読んでいる姿を見た時の清少納言、どんなにか喜んだことでしょう。
それ以上に、生きることへと少しでも目を向けた中宮を見て、ホッとしたのかもしれませんね。

枕草子誕生の陰にまひろをぶち込むあたりの大石さんの豪腕さに驚きつつも、自分の信念を通し作り上げた誕生秘話は、こんなにも素敵で今回最高シーンとなったことは言うまでもありません。

古典文学をこよなく愛する大石静さんの愛が詰まった脚本です。
千年という時を超えて読まれ続けてきた枕草子、私のような新しい読者も増えたのではないでしょうか。
すべてが凄すぎます。

怖すぎるよ倫子さん

義姉の詮子と道長を前にして、呪詛の一件はすべて知ってますからねと匂わせ、笑いながらマウントをとった倫子さん。
私、これ見て思わず「この女すげ〜な」と口を滑らしてしまいましたよ😅

詮子も唖然として思わず、産み月で気が立ってるようだから労わってあげよと道長に言うしかないわな。
言われた道長の「はっ」も上擦り気味でわろけたわ🤣
二人を動揺させふふふと涼やかに笑う倫子さん、きっと敵にしたら怖すぎる人です😱

これで倫子は詮子の秘密を握り、これからも道長様のことをよろしくお願いしますねと上位に立ったのです。
道長の世を確約させたようなものです。
道長の栄華の裏には倫子ありと十分に思わせられるシーンでした。

これだけ鋭い倫子が、道長の心の中に居続けるまひろの存在を知ったなら…
考えると恐ろしすぎるけど、怖いもの見たさもあって今後が一段と楽しみになってきましたわ😆

最後の逢瀬

きっと賛否両論出るであろうなと思うまひろと道長の逢瀬。
ただ単に聞きたいことを聞いてやっぱり自分の思った通りの人だった、で終わらせてほしかったわ。

覆水盆に返らず、割れた皿は元に戻らないをモットーとする私には、熱い抱擁と接吻は解せない行動でした。
いったんは別れたのに、一人の人を十年も思い続け、最後に本心をぶつけることに女々しさを感じてしまうのですよ😣
二人には意地というものがないのかと。
互いに心とは裏腹なことを言ってしまって別れたとは言え、当時の自分が選んだ道のはず。
最後までその意地を貫いてほしかったのよ。

まひろとの約束を胸に抱き、思い通りにいかないながらも政治の場で懸命に戦っている道長に、自分の気持ちを押し付けるまひろに違和感を感じてしまうのです。
なんでしなだれかかっていくのよーって!😤😤

個人的には、自分の不甲斐なさを嘆く道長の背中を叩いて、自分も越前に行って新しい生き方を探すから、あなたも負けずに頑張ってって明るく言って欲しかったのよ。
そして最後は固い握手で別れる。
これこそソウルメイトらしくありませんか?

女心のわからないやつだなと思われるかもしれないが、今回唯一納得のいかない展開でした。
(私の性格がちょっと歪んでいるせいだけなのかもしれませんが…笑)

ところで接吻の後はやはり最後までいっちゃったのかしら…
なんかそれもやだなぁ…




とうとう来週からは本格的に越前編。
今日届いたガイドブックをチラッと見ると、ドキドキ💓すること間違いないようです。
周明(松下洸平)との関係はどうなるのか。
まさか直秀の二の舞のようなことにはならないでしょうね。
私の目線はもうその一点のみです🤣🤣

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