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【光る君へ】第19話感想考察・あらすじ「放たれた矢」|いよいよ長徳の変への矢が放たれる!度肝を抜かれる花山院

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『新楽府』を懸命に書写するまひろ。

あるべき政のあり方に心中占められている様子。

そんな時、さわからの手紙で婿をとったという報せが届き、まひろの婚期遅れを心配するいとさんの不安も膨れ上がる一方のようです😅

光る君へ 公式Xより

第19回人物相関図

引用元 https://www.nhk.jp/p/hikarukimie
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目次
あらすじリスト
  • まひろは「新楽府」の写本に懸命に取り組む
  • 免税に対して対立する道長と伊周
  • 逆恨みする伊周
  • 道長の計略により伊周と隆家参内
  • ききょうのはからいでまひろ登華殿へ
  • 為時、従五位に昇進
  • 長徳の変始まる
光る君へ 公式

まひろは弟・惟規が借りてきた宋の国の「新楽府」の写本に励むうちに、政のあるべき形に興味を持ち始めます。

その頃、陣定で騒ぎが起きました。

民からの税の免除を受け入れるかどうかで意見が分かれたのです。

伊周は、甘やかせばつけあがるのが民であり、施すことはないと言い張るが、道長は疫病から立ち直れずにいる民を救うのが上に立つ者の使命だと反論します。

皆の意見を一条天皇に伝えるということで散会になると、伊周が道長に詰め寄ります。

父上と道兼叔父上を呪詛したのは右大臣殿か。自分の姉である女院様を動かして、帝をたぶらかしたのも、右大臣殿であろう。

道長につかみかかろうとして、素早くかわされて倒れこむ伊周。

公卿たちは伊周の無様な姿から目をそらして、足早に去っていきます。

この日以来、伊周と隆家は参内しなくなりました。

光る君へ 公式Xより

長徳元年(995年)8月、藤原実資は権中納言に、源俊賢は参議に、藤原行成は蔵人頭になります。

俊賢は二条第の伊周と隆家を訪ね参内を促します。

伊周は、道長の妻・明子の兄である俊賢を警戒したが、俊賢が一条天皇も伊周を案じていると伝えると表情が変わるのでした。

右大臣様に対抗する力がなければ、内裏も陣定も偏りなく働かぬと、帝はお考えなのではありますまいか。

蔵人頭として天皇のそばに仕えていた俊賢の言葉に、聞き入る伊周と隆家です。

どうかご参内くださいませ。内大臣様、中納言様のおわさぬ陣定なぞ、あってはならぬと存じます。

実は、俊賢のこの行動は道長が命じたものでした。

道長が伊周をないがしろにしていると噂が立つことを抑えるための計略だったのです。

秋が深まる頃、ききょうが再びまひろを訪ねます。

ききょうは右大臣となった道長の活躍をまひろに話します。

疫病に苦しむ民のための租税免除や、70人の宋人を越前の館で受け入れるように一条天皇に進言する等、素早い決断に公卿たちも感心していると言う。

だがまひろは租税免除のような対処は高貴な者から下々への施しに過ぎず、宋の科挙のような身分を超えられる制度の方が望ましいと語り、ききょうを驚かせるのでした。

そんなこと殿方に任せておけばよろしいではありませんか。私はただ、中宮様のおそばにいられれば幸せですので。

まひろは、ききょうがそれほどまでに魅せられている中宮様に会ってみたいと言います。

ききょうは喜び、中宮に話してみると約束するのでした。

光る君へ 公式Xより

後日まひろは登華殿を訪ねることが許され、中宮・定子と対面しました。

そこに思いがけず一条天皇も現れ、定子に紹介されたまひろです。

この者は、ききょうの友にございます。女子ながら、政にも考えがあるそうにございます。

朕の政に申したきことがあれば申してみよ。

緊張しながらもまひろは、宋の科挙のような仕組みが整うことを夢見てると語ります。

下々が望みを高く持って学べば、世の中が活気づき、国もまた活気づきましょう。

そなたの夢、覚えておこう。

一条天皇はそう答えたのでした。

光る君へ 公式Xより

その後道長は一条天皇との会話で、まひろが帝と対面し、政への意見を述べたことを知ります。

この頃道長には、官職を求める申文が多数届いていました。

その中にまひろの父・藤原為時から越前守を希望すると書かれたものがありました。

従六位の身分としては高望みだが、まひろがけしかけたものでした。


すると、朝廷から「従五位に叙す」と知らせが届きます。

道長の推挙によるものだと聞き、為時は道長とまひろには深いつながりがあるのだと察するのでした。

光る君へ 公式Xより

この頃の伊周は、藤原斉信の妹・藤原光子のもとにたびたび忍んでいました。

ある日、光子のもとへ行くと、屋敷の前に見事な牛車が止まっていました。

伊周は別の男性の存在に傷つき、二条第に戻りやけ酒を飲みます。

そんな伊周に隆家が、相手の男をこらしめてやろうと持ちかけます。

兄弟は馬で斉信の屋敷を訪れ、男が出てくると隆家がそちらにめがけ矢を放ちました。

すると悲鳴が響き、斉信が屋敷から駆け出してきました。

院!いかがされました、院!

光る君へ 公式Xより

矢を射かけられたのは花山院だったのです。

長徳の変の始まりです。

つづく…

用語集 大河ドラマ「光る君へ」第19回

淡路(あわじ)…淡路の国。現在の兵庫県淡路島・沼島に相当する地域。

越前(えちぜん)…越前の国。現在の福井県嶺北地方(岐阜県北西部含む)と敦賀市に相当する地域。

科挙(かきょ)…中国の隋から清末期まで続いた官吏登用制度。

国司(こくし)…地方行政単位である国の行政官として中央から派遣された官吏のこと。四等官である守(かみ)、介(すけ)、掾(じょう)、目(さかん)らを指す。

新楽府(しんがふ)…中国、唐の時代に新しく楽府題(がふだい)を立てた詩のこと。楽府とは、漢詩の一形式。

大国(たいこく)…律令制において、面積や人口などによって諸国を大・上・中・下の四等級に分けたうちの、第一位の国。大和・河内・伊勢・武蔵・上総・下総・常陸・近江・上野・陸奥・越前・播磨・肥後の十三か国。

引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より

なおらん

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太郎ちゃんが借りてきてくれた『新楽府』を懸命に書写しているまひろ。

綺麗な字は父譲りだったんですね。

それにしてもお手本のように美しい為時の字。

こんだけ知識も豊富で字も上手いのに昇進できないってことは、為時の才覚がないだけだったんだね🥲

人がいいだけでは政には向かない典型的な人です😓

異なる道を歩む右大臣・藤原道長

一条天皇にこの先関白になりたいのかどうか聞かれた道長が出した答えはなりたくはございませんです。

陣定に出て意見を交わし合い、公卿たちの思惑や考えを肌で感じ取り見抜くことが重要だと考えての答えでした。

なるほど、父や兄のような政では、自分の思い描く民のための政ができないというのをさんざん見てきた道長だからこその言葉です。
為政者たるものこうでなくっちゃ、よくぞ言った!と心の中でガッツポーズしてしまいましたよ😆
(現代の政治家にも聞かせたい言葉だわ)

今までの関白とは異なる道を歩み始めようとする道長ですが、その目には確固たる信念が見えました。

除目において姉である女院・詮子の頼みも、融通を利かせることなくきっぱりと断るとこなんか、もっとも信用できる人だと思わせてくれます。

久々にF4が揃った場面では、緑色に光る蛍を愛でながらお酒を飲むという風情あるものでした。
そこで語ったのは、仲良しこよしの者(斉信)を昇進させるのではなく、自分にとって今一番必要とする者(源俊賢)を先に昇進させるということ。
蛍を見て酒を酌み交わし和んだところで、斉信にとってはちょっと辛辣なことを言うってのが、道長の策だったんじゃないかと思わせられる場面でした。

結果、俊賢を選んだことが幸いし、伊周と隆家を参内させることに成功したわけなので、道長の人を見る目は間違っていないということです。

また、御堂関白記を書く原因を藤原行成を使うところが上手いなぁと感心させられます。
(その道長の日記を盗み見る倫子の怖さやしたたかさを描くことも忘れないのに痺れてしまいました😆)


伊周に難癖つけられて掴みかかろうとされても、毅然とした態度でいなし去っていく姿には、己の中に信念という太い芯が通っているようでした。
直秀の死を超え、一条天皇の即位式では自分の才覚で穢れをなきものとしてきた道長と伊周では、格と度量の違いがまざまざと見てとれます。


帝からまひろの名が出た時の道長の姿は、まばたきが多くなり口が半開きになるほどの驚きよう。
まるで胸の鼓動が聞こえてきそうな、柄本佑さんの演技の凄さにこちらも口があんぐりとなりました😆
とっさに出た「お上に対して奉り畏れ多いことを言う者だと思いまして」発言は、きっとホントに思ったのではないでしょうか🤭
それと同時に懐かしさも込み上げてきたのだと思われます。

すぐに為時の申し文を探して従五位下に上げてあげるのは、まひろへの思いと言うよりも、まひろとの約束があったからこそ今の自分があるという感謝のような気がします。

参内した為時が、チラッとまひろの様子を話してもそっけない態度です。
道長の中でも、無言で去った再会の時から、まひろとのことはふんぎりがついていて、今回為時を昇進させ貧しい暮らしから抜け出させることで完全にまひろとのことは思い出の中に封印したように見えました。

それにしても、柄本佑さんの細かい演技(表情)に魅せられっぱなしの回でした。

一条天皇・定子との対面

ききょうのはからいで中宮・定子と対面することになったまひろ。
廊下を歩いている時に画鋲のようなものを踏むと、ききょうはこんなこと毎日のようにあること気にするなと言います。
これは源氏物語の桐壺更衣のオマージュなのかなと思いました。
(桐壺更衣はもっとすごい壮絶なイジメを受けていましたが)


とうとう対面という時、御簾ごしではなく、直で対面してくれる定子に心の広さを感じずにはいれませんでした。
その後の帝との対面も、下級貴族の娘ってだけの者が御簾を隔てないで対面するなんてあり得ないことだと思うのです。
いや、そもそも登華殿に上がることすら無理なことでしょう😅

そこを定子お気に入りのききょうの友として対面させるところに、脚本の上手さを感じます。
定子の明朗さや一条天皇の穏やかで聡明なところを、丁寧に描いてきたからこそなせるシーンでした。

しかし、突然やってきたお上が皆のいる前でそそくさと定子を連れて奥の間に入り、わずかな時間イチャイチャした後にしれっとした顔で初めて対面する者の前に堂々と出てくるってのが、ちょっと違和感ありました。
なんかね、こういう高貴な方たちってのは恥じらいってもんがないのでしょうか😓

まあ、道隆や伊周に皇子産め皇子産めってさんざん言われたら、切羽詰まって励むしかないってのもわからなくもないですが…😅

I have a dream!

帝に意見を述べよと言われても、畏れ多くて言わないのが普通です。
最初まひろも遠慮してましたね。
それでも気軽に述べよと言う一条天皇の懐の深さと聡明さが際立っていていいですね。

とは言え、帝相手なのだから言葉を選ぶのが普通なんですけど…
まひろは、I have a dream!(私には夢がございます!)とキング牧師の演説並みに力説しちゃうところが世間ズレしてて笑ってしまうところでした🤣
思わず定子が帝を思いやり言葉が過ぎるとたしなめていたのもわかります。

まひろは興味のあることや思っていることを語って熱くなってしまうところがあるんですよね。
だんだん語気が強くなっていく演技も見事!
帝から男であったら登用してみたいと聞かされた道長の心の中は、驚きの他にどんな感情が湧いたのでしょうか。
懐かしさや約束を忘れていないのだという嬉しさもあったのではないかと感じます。
まさしくソウルメイトとなった瞬間のように感じられました。

伊周と隆家と花山院

イケメンシティーボーイの典型的な役が多かった三浦翔平さんですが、藤原伊周というゲスでいけすかない役を見事に演じていて素晴らしいの一言につきます。
伊周を見てると父・道隆までもが見えてくるような気がする演技は凄いと思うのです。

道長にいちゃもんつけて掴みかかろうとして、いなされて倒れ込む情けないシーンでキュイーンと鳴るギター音。
伊周の情けなさと相まってとても印象に残るシーンでした。
今作、音楽もいいんですよね🎶
平安らしくない翔んでる曲がふんだんに使われていてゾワゾワさせられます😆

通っている女に別な男がいるかもしれないと思いメソメソする伊周と違い、行動力に長けた隆家。
相当腕っぷしの強さに自信があるのでしょうね。
このところやんちゃな役が多い竜星涼さんですが、見事に隆家役にハマっていて、長徳の変以降がとっても楽しみです。
なんせ日本を救う英雄となるのですからね。
(こういう素晴らしい演技を見せられると、永山絢斗さんだったらどうだったんだろうと想像を掻き立てられるんですよねぇ😅)

斉信の妹の元に忍んでいた花山院ですが、同じく斉信の妹であった忯子を寵愛していたので、きっと似ているであろう妹のところへ忍んだのでしょうか。
そう思うと、なんだか可哀想な院に思えてきちゃいますが、女好きは変わらないということですね😅
長徳の変のきっかけとなった花山院の女遊び。
出家した身でありながらおとなしくしていられない人が絡んだ、中関白家が失墜した事件だけに、これからが楽しみですね。
まあ、ろくに人物を確認せずに矢を放ってしまった隆家や伊周の短慮さが一番悪いんですけど…😓




来週は長徳の変をきっかけに定子までもが窮地に追い込まれるもよう。
定子ラブな一条天皇が下す裁定はいかに…。
敵対視してくる伊周に対する道長の感情にも注目です。
恨まれていても身内は身内ですからね、心中辛くないわけがないはずです。
一週間が待ち遠しい😆

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