とうとう、道長と母を殺した道兼の関係を知ってしまい、ショックで倒れてしまったまひろ。
五節の舞の間中、居眠りをしていてまひろに気づかなかった道長ですが、このあとどうなるのかが気になるところです。
今回の副題は「告白」。
互いにすべてを告白したあとの二人の関係はどうなっていくのでしょうか?
第5回人物相関図
【光る君へ】第5話 あらすじ
思いがけず道長(柄本佑)の素性を知ってしまったまひろ(吉高由里子)はショックで寝込んでしまう。道長(柄本佑)は、直接会って弁明したいとまひろに文を送るが…
光る君へ公式ページより
父・為時の願い
五節の舞の翌日、寝込んでいたまひろが起き上がると父・為時(岸谷五朗)の部屋に呼ばれます。
まひろが母を殺した者の顔を忘れていることに賭けて、五節の舞に出ることを認めたのだと為時は言います。
しかし、まひろは藤原道兼(玉置玲央)が咎人だと気づいてしまったのです。
為時は、道兼の件は胸にしまって生きてほしい、それが藤原惟規と名を改めた太郎(高杉真宙)のためなのだと頼み込みます。
まひろのような才のない惟規は、右大臣である藤原兼家(段田安則)の引き立てがなければ官職を得られない。そう言ってまひろに頭を下げるのです。
父の言うとおりにするしかないと頭ではわかっているが、やりきれない気持ちでまひろは苦悩するのでした。
左大臣家での短歌の勉強会の日が来たが、まひろは行きません。
自室で琵琶を奏でながら、道長のことばかり考えてしまうのでした。
帝を支える者
ある晩のこと。
東三条殿で夕餉をとる兼家と道長。
何かおもしろいことはないかと問われた道長は、関白・藤原頼忠(橋爪淳)の屋敷である四条宮で聞いた話を語ります。
道長は、関白の息子・藤原公任(町田啓太)や内親王を母に持つ藤原斉信(金田哲)など、藤原氏の子弟たちと四条宮で漢詩を学んで研鑽を積んでいたのです。
公任や斉信らが、帝のご在位は長かろうと話しておりました。帝はお若く、お志が高く、すばらしいと。
兼家は、道長に花山天皇についてどう思うのか問います。
私は帝がどなたでも変わらないと思っております。大事なのは、帝をお支えしている者が誰かということではないかと。
兼家はその考えを誉めます。
我が一族は、帝をお支えする者たちの筆頭に立たねばならぬ。筆頭に立つためには、東宮様に帝に立っていただかねばならぬのだ。その道のためにお前の命もある。そのことを覚えておけ。
直秀の手引き
思い悩むまひろのもとに、道長から文が届きます。
「五節の舞の日、倒れられたと聞いた。胸を痛めておる。ぜひ会って話がしたい。次の満月の夜、藤原為時殿の屋敷を訪ねる」
これを読んだまひろは、散楽一座のいる辻に乙丸(矢部太郎)を行かせ、直秀(毎熊克哉)を屋敷に呼びます。
直秀は以前と同じように、闇に紛れて為時の屋敷の塀の上に現れました。
まひろは、自分と道長が、父の目の届かない場所で会えるようにしてほしいと頼みます。
一度は断ったものの、次の満月の晩、直秀はまひろと道長が、一軒の廃邸で会えるように手引きしました。
告白
その廃邸で道長は、身分を隠していたことを詫びます。
お前をだまそうとしたことは、一度とてない。驚かせてしまって、すまなかった。
まことは…三郎が道長様だったから、倒れたのではありません。
まひろは、六年前に母が道長の兄・道兼(玉置玲央)に殺されたこと、兼家から禄を得ていた為時が、道兼の罪に目をつぶったことを語りました。
一族の罪を詫びる。許してくれ。
頭を下げる道長にまひろは言います。
三郎のことは恨まない。でも道兼のことは、生涯呪う…
まひろは、あの日自分が三郎に会うために駆けださなければ、母は殺されることはなかったと泣き崩れます。
道長はまひろの背中にそっと手を添えると、直秀にまひろを託して去っていきました。
道長の激昂
道長が東三条殿に戻ると、兼家と道兼がいました。
六年前、人を殺したのかと問い詰めると、道兼は悪びれず言います。
虫けらの一人や二人、殺したとてどうということはないわ。
なんだと!虫けらは…お前だ!
激昂した道長が殴り飛ばすと、道兼は、兼家もすべて承知で自分の罪をもみ消してくれたのだと明かします。
さらに道兼は、発端は道長にあったのだと言い出すのです。
あの日、道長は、道兼が理不尽に下男を殴ったことを非難しました。
道兼は怒りにまかせて道長をも殴り、母に叱責されたのでした。
そのせいでいらだち、街で出会った女を殺したと言うのです。それがまひろの母だったのです。
お前が俺をいらだたせなかったら、あんなことは起きなかったんだ!
道長が絶句していると、兼家が高笑いで言い出します。
道長にこのような熱き心があったとは知らなんだ。これならわが一族の行く末は安泰じゃ。
父の言葉に、道長は愕然とするばかりでした。
つづく…
用語集 大河ドラマ「光る君へ」第5回
『蜻蛉日記』(かげろうにっき)…藤原道綱母(「光る君へ」においては藤原寧子)が書いた日記。上中下の3巻からなり、天暦8年(954)~天延2年(974)の出来事が記されている。
凝花舎[梅壺](ぎょうかしゃ/うめつぼ)…後宮の殿舎のひとつ。壺(中庭)に紅白の梅を植えたことから「梅壺」ともいう。飛香舎(ひぎょうしゃ)の北に建つ。
弘徽殿(こきでん)…後宮の殿舎のひとつ。清涼殿に近く、高い身分の后妃の御殿となる。
侍従(じじゅう)…天皇に近侍して補佐する文官。
荘園(しょうえん)…中央の公家や寺社といった権門・貴族が所有した私有地。
大学寮(だいがくりょう)…式部省所轄の官人養成のための最高教育機関。
寄坐(よりまし)…修験者や巫子(みこ) が霊降ろしをする際に、悪霊や神霊を乗り移らせる童子や人形。
引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より
関連書籍
【光る君へ】第5話 感想考察
理由がわからず倒れてしまった時に、医師や薬師ではなく、まず祈祷をするような時代。
今も昔も変わらず、詐欺師みたいなお坊さんていたのでしょうね。
来た途端に母親が死んでいる情報を取り入れて、巫女に降霊させたフリして悪いこと吹き込み、たんまりとお礼の品をふんだくるってね😤
いとはまんまと騙されてたけど、お勉強ができなくてもこういう胡散臭さをしっかりと感じ取っている太郎ちゃん!
姉ちゃん思いの弟は、決してボンクラ人間ではなさそうです😊
花山天皇のいろいろ
寵愛しすぎて忯子がぶっ倒れてしまうって…
毎晩訪れちゃぁ、さぞかしぶっ飛び変態プレーを強要したんじゃないかと想像してしまうわ😱
平安時代の貴族の娘なんて、家の中でじっとしてるだけのお人形さんみたいなものだから、基本HPなんて一桁くらいしかないだろうに…相手は帝だから拒否ることもできないだろうしね…
どちらかというと、心の病っぽく感じてしまうんだけど。
花山天皇に入内した忯子が哀れでならないわ🥲
次回、なにやら忯子に変化がありそうな予告映像。
そのあとの花山天皇の変化にも注目です。
即位したとたん、やる気を出して自分の理想の政を実現しようとしてるように見える花山天皇ですが、あれは関白や左大臣、右大臣の権力を削ぎ落としたいという思いの方が強そうです。
根本がお子ちゃまなんでしょうね。
あのうっとうしい爺さんたちを早く何とかしなければ。ようし、やったるでぇぇ的なノリ⁉︎🤣
そのお子ちゃまな帝の行き過ぎを懸念して、お付きの者に忠告する実資は実直な人間です。
真面目すぎて面白みのない人間のはずなんですが、実に面白い人物像を醸し出しています。
秋山竜次さんが、彼でなければできないような演技で見るものを楽しませてくれています。
自分の中に確固たる軸を持っている男の人って、いつの時代もかっこいいですね😊
本郷奏多さんは、高貴なクズ人間というポジションを完全に獲得したようですね😂
もはや、人を見下すあの冷たい目の演技で彼の右に出る者はいないでしょう。
素晴らしい俳優さんです。
詮子の裏の手とは?
円融天皇が毒を盛られて体調を崩し譲位を迫られた、その黒幕が父・兼家と知った詮子の怒りは収まりません。
怒髪が天を衝いちゃったんですね😡
(しかし、円融天皇にあんなに嫌われてもなぜに想い続けられるのか、不思議だわぁ)
兄・道隆の前では冷静に振舞っていますが、一度怒りを爆発💥させた女ほど、怖いものはありません。
詮子は裏の手と言っていましたが、いったいどんな手を思いついたのでしょうか。
裏の手というか普通に考えれば、懐仁親王が天皇になったら国母として権勢を奮い政にも口を出し、父や兄たちを没落させてやろうと躍起になるんじゃないのかなぁ。
わざと弟・道長を取り立てて、兄たちよりも上の権力を与えて屈辱を味わわせ、真綿でしめ殺すかのように徐々に徐々に落ちぶれさせる。(妄想する私の人格がやばいのか?笑)
道長は道長で、父や兄たちのやり方に嫌悪感を抱いてるから、姉ちゃんのためと言うより、反発心でどんどん出世していく…そんな筋書きが頭に浮かんできました😅
でも裏の手と言っているから、早く力を得るために懐仁親王をいち早く天皇にするための策でも考えているのかしら。
だけど、それってやってることは兼家とたいして変わらなくなるし、兼家には都合がいいことだからなぁ🤔
平安時代ってわからないことが多いだけに考察が楽しいですね☺️
出世レースでギクシャク藤原F4
四条宮で共に研鑽を積んでいる藤原4人衆(F4)も、花山天皇が即位してから出世レースが顕著になりギクシャクしてきました。
とりわけ関白の息子・公任と忯子の兄である斉信はバチバチでしたね。
二人の間に入ってあたふたしていた行成は3人よりもだいぶ年下で、我関せずな感じでした。
道長も興味なさそうで聞いていないのかと思いきや、しっかりと聞いている。されど、なるようになると言い、出世なんてどこ吹く風の態度は、いずれ大物になりそうな片鱗を見た気がします。
行成に女子に文を書くなら代筆すると言われた道長。
キッパリと断っていました。
道長は、現存する直筆の御堂関白記を見ても、字が上手だったとは言い難いです。
一方の行成は三跡に数えられるほどの達筆な人物。
当時の女性は男性の顔など見ることは少ないので、文の字やもらった和歌から相手を想像するしかありません。
ゴツゴツした字よりたおやかな字のほうが心が揺れるというものなのです。
しかし、自分の正体を知ってしまったまひろに謝りたいという気持ちが強い道長にとって代筆なんて考えられないことなのです。
どんなに下手な字でも、心を込めてまひろに文を書く道長に男の粋を感じて胸キュンです💓
直秀の真意は?
道長に娘の心をもて遊ぶなと言ったり、二人の逢引きに手を貸したりと言ってることとやってることにいまだ整合性が見出せない直秀。
彼が二人に近づく真意はいったいどこにあるのでしょうか。
謎の男として登場してきただけあって、まったく彼の真意がわかりません。
私の考察としては、直秀はやんごとなき方かどこかの貴族の落胤で、身分というものに胸糞悪い思いを抱いていて、盗賊として復讐をしているのではないかと思うのです。
たまたま、散楽で知ったまひろと道長の身分違いの恋を知り、辛くなるだけだからやめさせたいという思いと(これは、身分の低いまひろへの肩入れ)、身分を超えた恋を応援したいという思いが交差しているのではないか、そう考えます。
まひろのことが好きで道長と三角関係になるのかと勝手に期待してましたが、今回を見る限り違うような感じがしました。
もっと身分というものに関連づけた壮大なストーリーが隠れているような気がしてなりません。
まひろの慟哭と道長の激昂
慟哭するまひろの本当の辛さは、自分が三郎に会いたいという思いを抱かなければ、母は死ななくて済んだという、自分のせいなんだという思いにとらわれてしまっているから。
一方の道長は道兼の所業を聞かされ激昂して道兼を殴り飛ばす。
殴った途端、道兼の被り物がすっ飛んでしまうという恥辱シーンなのだが、そんなことはどうでもいいってほどに怒りを感じさせました。
俺は怒ることは嫌いだといって、いつも穏やかな道長が、これほどまでに怒りを顕にするのは、愛しいまひろの悲しみを痛いほど感じたから。
ましてや自分の家族のせいで、まひろが苦しんでいることが許せなかったから。
あぁ、道長って漢よねぇ。
普段は穏やかなんだけど、愛しい人のために激昂する男性ってとっても素敵。
しかし、道兼に女(まひろの母)が死んだのはお前のせいだと言われてしまいました。
道長は兄を非難した時のことがフラッシュバックし、呆然となります。
母が死んだのは自分のせいだと泣くまひろと、まひろの母が死んだのは自分のせいだと思い知らされる道長。なんなの、この対比、この鬼脚本!素晴らし過ぎるではないかい!
もうこのシーンで涙がボロボロ、顔はぐしゃぐしゃでした。
吉高ちゃんと佑くんの演技がえげつなく、感情移入させられまくりました😭
互いに想いあいながら、交わることのできないまひろと道長。
どうか二人で幸せになってほしいと思うのだけれど、歴史はそれを許さないのですね。
今回も大石静さんの脚本にどっぷりとハマり、涙の地獄回となった回でした。
視聴者の感想(Xより)
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