2025年の大河ドラマは横浜流星さん主演の「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」と発表されました。
江戸時代に歌麿や写楽を売り出したプロデューサー的存在、版元として名を馳せた蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)のストーリーとなるわけだが、この名前を知っていた日本人はどれほどいたでしょうか。
という私も発表があるまで存じ上げませんでした。
これまでの大河では戦国武将や幕末志士を扱ったものが多く、誰もが知っている人物ばかりでとっつきやすさがありました。
しかし今回はメジャーとは言えない人物を取り上げ、脚本を森下佳子さん、主演を横浜流星さんという豪華な組み合わせで私たちに届けてくれようとしています。
ワクワク感が高まるのは言うまでもありません。
これから徐々に発表されていく出演者たちにも期待がふくらんできますね。
べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ キャスト一覧
これまで発表されたキャスト一覧です。
随時更新していきますのでお楽しみください。
蔦屋重三郎ー横浜流星
横浜流星さんは大河ドラマ初出演で初主演となります。
大抜擢と言えるキャスティングです。
極真空手初段で、中学3年生の時に世界大会「2011年 第7回国際青少年空手道選手権大会 13・14歳男子-55kgの部」で優勝し、世界一に輝いたという経歴の持ち主です。
直近の映画「春に散る」の役作りのためにボクシングを始め、プロテストにも合格したという腕前で、何事もとことん突き詰める性格のようです。
横浜流星さんが持っているポテンシャルが、蔦屋重三郎をどのように構築していくかとても楽しみですね。
田沼意次ー渡辺謙
「西郷どん」以来7年ぶりの大河となる”謙さん″ですが、大河ドラマは6度めとなります。
渡辺謙を一躍スターに押し上げた、皆さんご存じの「独眼竜政宗」。
平均視聴率39.7パーセントという今では脅威の数字をたたき出し、歴代の大河ドラマの中でも燦然とトップに君臨しています。
海外での活躍と評価も高い謙さんの出演は、おのずとドラマも引き締まり視聴者を引き込むことは間違いないでしょう。
大河ドラマファンとして謙さんの出演は、この上ない喜びです。
渡辺謙さん出演の大河ドラマ
- 山河燃ゆ(1984年) – 楠田武 役
- 独眼竜政宗(1987年) – 伊達政宗 役(主演)
- 炎立つ 第一部・第三部(1993年7月- 1994年3月) – 藤原経清・藤原泰衡 役(主演)
- 北条時宗(2001年) – 北条時頼 役
- 西郷どん(2018年) – 島津斉彬 役
喜多川歌麿ー染谷将太
「麒麟がくる」の織田信長役が脳裏に焼き付いている方も多いのではないでしょうか。
染谷将太さんは31歳ながら、なんとこれが5度目の大河ドラマとなります。
謙さんとさほど変わらないのは凄いですね。
大河に愛された男のようです。
7歳のころから子役として活動を始め、様々な役をこなしてきた彼の演技力は地に足がついた確固たるものです。
謎の多い喜多川歌麿という人物をどのようにとらえ、自身に投影させていくか期待が膨らみます。
染谷将太さん出演の大河ドラマ
- 武蔵 第13話(2003年4月1日)
- 龍馬伝 (2010年) – 山内豊範 役
- 江〜姫たちの戦国〜 (2011年) – 森坊丸 役
- 麒麟がくる(2020年) – 織田信長 役
田沼意知ー宮沢氷魚
宮沢氷魚さんは、大河ドラマ初出演となります。
とは言え朝ドラでは「エール」「ちむどんどん」に出演しており、NHKのドラマへの貢献度は周知の通りです。
近年映画やドラマの話題作への出演もあり、かなり力をつけてきた印象があるので期待値大ですね。
謙さん演じる田沼意次の嫡男・田沼意知役ということで高身長親子のBIGな絡みも見どころとなりそうです。
鱗形屋孫兵衛ー片岡愛之助
片岡愛之助さんは今作が4度目の大河となります。
大河ドラマのみならず数々の話題作に出演し、その怪演はしばしば話題にもなるほどです。
特に半沢直樹での黒崎駿一役は、強烈なインパクトを与えられましたね。
シリアスな役もお笑い系もなんでもこなせる愛之助さん。
ドラマに一味も二味も加えてくれる存在となるでしょう。
片岡愛之助さん出演の大河ドラマ
- 真田丸(2016年) – 大谷吉継 役
- 麒麟がくる(2020年) – 今川義元 役
- 鎌倉殿の13人(2022年) – 北条宗時 役
花の井(五代目瀬川)ー小芝風花
新吉原江戸町松葉屋半右衛門かたの遊女
同名者は、享保から天明まで、9人いました。 そのなかで二代目、四代目、五代目が有名で、ことに宝暦の四代目瀬川は、名妓のほまれを一世にはせたようです。
五代目瀬川となる花の井は、横浜流星さん 演じる 蔦重の幼なじみという設定です。
大河ドラマ初出演となる小芝さんの、妖艶な遊女姿も見どころの一つとなりそうです。
駿河屋ー高橋克実
吉原を代表する引手茶屋の主 で蔦重の育ての親
なんと高橋さんは「花の乱」(1994年)以来31年ぶりの大河となるようです。
きっとそんなことを感じさせない貫禄ある演技で、ドラマに箔をつけてくれることと思います。
高橋克実さん出演の大河ドラマ
- 花の乱(1994年)- 与市 役
次郎兵衛ー中村蒼
流行りもの好きな放蕩息子そして 横浜流星 演じる蔦重の“義兄”
中村蒼さんも「八重の桜」以来、12年ぶりの大河出演です。
横浜流星さんとのイケメン義兄弟に話題が集まりそうですね。
中村蒼さん出演の大河ドラマ
- 八重の桜(2013年)- 徳富蘇峰(猪一郎)役
松葉屋ー正名僕蔵
花の井ら遊女を抱え伝説となる名妓を輩出し続ける老舗の妓楼主
花魁から禿まで、その数は50人以上とも。吉原の顔役で町の決めごとを取り仕切る役です。
信じがたいことですが、正名僕蔵さんは長い俳優生活でこれが初の大河ドラマとなるようです。
扇屋ー山路和弘
和歌、俳句、画に通じ松葉屋とともに吉原を取りまとめる教養人の妓楼主
「墨河」という号を持ち、遊女たちにも和歌や書を習わせ、花扇、滝川といった名妓を育てるようです。
山路和弘さん出演の大河ドラマ
- 軍師官兵衛(2014年) – 安国寺恵瓊 役
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(2019年) – 村山龍平 役
- 麒麟がくる(2020年) – 三好長慶 役
大文字屋ー伊藤淳史
愛称は“カボチャ”ドケチの“忘八” 新興勢力の妓楼の主
伊勢から江戸へ出て最底辺の河岸見世の遊女屋の経営から始め、中見世の妓楼に店を拡大・成長させた経営手腕を持つ。
子役時代から30年以上の経歴を持つ伊藤淳史さん。大河も3度目となりベテランの域の演技で私たちを魅了してくれることでしょう。
伊藤淳史さん出演の大河ドラマ
- 春日局(1989年) – 竹千代 役
- 義経(2005年) – 喜三太 役
半次郎ー六平直政
蔦屋向かいの蕎麦屋“つるべ蕎麦”の主幼いころから蔦重を見守る
大河ドラマも8度目の出演となる大ベテラン。
ちゃきちゃきの江戸の男が似合いそうな六平さん。
きっとドラマに小気味よいリズムが生まれそうですね。
六平直政さん出演の大河ドラマ
- 太平記(1991年) – 宍戸知家 役
- 炎立つ(1994年)- 鎌倉の使者 役
- 毛利元就(1997年) – 井上氏の家臣 役
- 元禄繚乱(1999年) – 奥田孫太夫 役
- 武蔵 MUSASHI(2003年) – 庄司甚内 役
- 義経(2005年) – 土佐坊昌俊 役
- 八重の桜(2013年) – 黒河内伝五郎 役
誰袖ー福原遥
蔦重を慕う、吉原の新興勢力・大文字屋の遊女
禿(かむろ)上がりの振袖新造(ふりそでしんぞう)の時には「かをり」と名乗り、当代一の花魁となります。
幕臣・土山宗次郎に1200両という莫大な金額で身請けされ、江戸中にその名を広めることとなるが、その金の出どころについてある疑惑が生まれ、やがて吉原と江戸幕府、そして蔦重と誰袖の人生を揺るがす大事件へと発展していくようです。
福原さんと横浜さんは『烈車戦隊トッキュウジャー THE MOVIE ギャラクシーラインSOS』以来10年ぶりの共演です。
いねー水野美紀
元花魁で、遊女の“光と影”を知り尽くす、老舗妓楼の女将
代々、瀬川という伝説の遊女を輩出する老舗の松葉屋の女将。
いねもかつて花魁であったが、主人(正名僕蔵)に見初められ女将として見世の経営に携わります。
四代目・瀬川とは同年代です。
水野美紀さん出演の大河ドラマ
- 武蔵 MUSASHI(2003年) – かつ 役
松の井ー久保田紗友
花の井の先を行く最高位の遊女「呼出」
「呼出」は当時最高級の遊女であり、客からの指名を受けると禿や振袖新造を従えて引手茶屋まで客を迎えに行きます。これを花魁道中と呼びます。
松の井はトップの「呼出」であり、花の井の先を行く存在です。
うつせみー小野花梨
松の井、花の井に次ぐ「座敷持ち」の遊女
「座敷持ち」は「呼出」の下のランクで、自分の客を接待するための座敷を持っている中堅の遊女です。
“花魁道中”は行わないが、禿や振袖新造がついて身の回りの世話をします。
うつせみは松の井、花の井に次ぐ遊女です。
志津山ー東野絢香
蔦重が初めて作る本の中で“葛の花”に見立てられる遊女
「一目千本」は蔦重が初めて作った本で、吉原の店や遊女から協賛金を集めて、吉原名うての遊女たちを花に“見立てて”紹介する“限定本”です。
市中の本屋では売られずに、なじみの客への贈答品として「吉原に行かないと手に入らない」特別な本なのです。
玉屋の座敷持ちの志津山は「一目千本」の中で「葛の花」として見立てられます。
ちどりー中島瑠菜
きくが経営する吉原最下層“河岸見世”の遊女
吉原の周囲をめぐる「お歯黒どぶ」に沿って立ち並ぶ最下層の遊女屋が「河岸見世」。
年齢や病気、愛想のなさなど、さまざまな理由で行き場を失った遊女たちが集まるところです。
ちどりも行き場を失い河岸見世に転落した女郎の一人。そこでひとりの女郎に命を救われることになるようです。
きくーかたせ梨乃
行き場のない遊女たちを抱える“河岸見世”「二文字屋」の女将
きくもかつては吉原の遊女であり、年季があけて場末の遊女屋の経営を任されています。
己の欲や利益だけを考えている忘八(引手茶屋や妓楼の経営者)たちとは違い、最下層で生きる女たちに手を差し伸べようと腐心する蔦重に心を動かされるようです。
かたせ梨乃さん出演の大河ドラマ
- 草燃える(1979年) – 小観音 役
- 春の波涛(1985年) – 岩崎(野島)せい子 役
- 花の乱(1994年) – 今参局 役
- 武蔵 MUSASHI(2003年) – お甲 役
- 花燃ゆ(2015年) – 小田村志乃 役
西村屋与八ー西村まさ彦
蔦重とともに、呉服屋とタイアップした錦絵のシリーズを手掛ける
宝暦のころ(1750年代)から錦絵を手がけ、鈴木春信などの有名な絵師ともつながりを持ち、一代で江戸を代表する地本問屋。
蔦屋重三郎と、現代の「ファッションカタログ」の先駆けとなる吉原の遊女をモデルに呉服屋とタイアップした錦絵のシリーズ「雛形若菜の初模様」を共に手がけることになります。
その後、鳥居清長らの「美人画」を数多く手がけ、二代目も含めて蔦重のライバルとして江戸の出版界を共にけん引していく存在です。
西村まさ彦さん出演の大河ドラマ
- 秀吉(1996年) – 徳川家康、徳川家康の影武者 役
- 真田丸(2016年) – 室賀正武 役
- 麒麟がくる(2020年) – 明智光安 役
平沢常富(朋誠堂喜三二)ー尾美としのり
のちに蔦重にとって 最高かつ最大の協力者となる 戯作者
出羽国久保田藩(秋田藩)の藩士で、江戸城の留守居(いまでいう外交官)を務める人物。
役職柄、情報交換の場として吉原に出入りすることが多く、「宝暦の色男」の異名をもつ。一方で、奇想天外な大人の童話、歌舞伎の筋書きをもじったパロディーなど洒落、滑稽、ナンセンスを盛り込んだ戯作を数多く発表し、また手柄岡持という名で狂歌も発表。流行作家として一時代を築きます。
のちに蔦重にとって最高かつ最大の協力者となる戯作者です。
尾美としのりさん出演の大河ドラマ
- 草燃える(1979年) – 北条泰時 役
- 北条時宗(2001年) – 足利利氏 役
- 平清盛(2012年) – 平維綱 役
- おんな城主 直虎(2017年) – 榊原康政 役
- 麒麟がくる(2020年) – 土岐頼芸 役
北尾重政ー橋本 淳
蔦重を商売初期から支える人気絵師
本屋の息子として生まれ、本に囲まれた環境に育ち、絵師としての才能を開花させる。
門人も多く、喜多川歌麿を弟子のように育てたともいわれています。
美人画、役者絵の絵師として人気を誇る一方で版本挿絵の仕事も晩年まで続け、蔦重出版物の多くに関わることとなる人物です。
蔦重との最初の仕事は「一目千本」。
橋本 淳さん出演の大河ドラマ
- 軍師官兵衛(2014年) – 宇都宮朝房 役
小泉忠五郎ー芹澤興人
蔦重より前から 吉原細見“改め”を請け負う浅草の本屋
蔦重が吉原細見の改め(最新の情報を収集し、それを元に原稿の編集作業を行うこと)の仕事を始める以前から、“改め”の仕事を請け負っていた人物。
その後、版元として吉原細見「松のしらべ」などを出版します。
蔦重が吉原細見の仕事を担うようになってからも競い合うように改めの仕事を続けることになります。
芹澤興人さん出演の大河ドラマ
- おんな城主 直虎(2017年) – 今村藤七郎 役
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(2019年) – 若い衆 役
- 鎌倉殿の13人(2022年) – 江間次郎 役
留四郎ー水沢林太郎
次郎兵衛が主の五十間道の“蔦屋”で蔦重とともに働く
蔦重の義父・駿河屋は身寄りのない男子を集め、店の若い衆として奉公させています。
留四郎はとあることがきっかけで、次郎兵衛が主の五十間道の“蔦屋”で蔦重と共に働くことになります。
須原屋市兵衛ー里見浩太朗
「解体新書」など先進的な本を出版した、時代を代表する書物問屋の店主
日本橋の中心地に店を構え、漢籍や学術書、辞典などを扱う大手本屋の商人でありながら、平賀源内や杉田玄白などが書いた“新しい本”を数多く出版する個性的で革新的な版元。
幕府の弾圧を逃れながらも「解体新書」や「三国通覧図説」など“世の中を変える本”を次々と出版する挑戦的な版元です。
里見浩太朗さん出演の大河ドラマ
- 炎立つ 第一部 (1993年) – 安倍頼時 / 阿弖流為 役
- 利家とまつ〜加賀百万石物語〜 (2002年) – 上杉景勝 役
- 龍馬伝 (2010年) – 千葉定吉 役
- どうする家康(2023年) – 登譽上人 役
てい(蔦重の妻)ー橋本愛
「本を愛する」絆で結ばれる蔦重の妻
謹厳実直で控えめな女性だが、それが故に損ばかりをしてきた過去をもつ女性。
世慣れた遊女たちが集まる吉原で育った蔦重にとっては非常に慣れないタイプの女性であり、ていにとっても蔦重はその出自も含めて受け入れがたい存在であったが、「本を愛する」という一点については共通しており、それが二人の絆となり、いつしかかけがえのない存在となっていきます。
橋本愛さん出演の大河ドラマ
- 西郷どん(2018年)- 須賀 役
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(2019年) – 小梅 役
- 青天を衝け(2021年) – 渋沢(尾高)千代 役
長谷川平蔵ー中村隼人
時代劇のヒーロー登場!のちの“鬼平”
青年時代は風来坊で「本所の銕」と呼ばれ、遊里で放蕩の限りを尽くしたという逸話を持ちます。
のちに老中・松平定信に登用され「火付盗賊改役」を務め、凶悪盗賊団の取り締まりに尽力します。
人柄も相まって庶民から「今大岡」「本所の平蔵様」と呼ばれて絶大な人気を誇った人物です。
中村隼人さん出演の大河ドラマ
- 龍馬伝(2010年) – 徳川家茂 役
- 八重の桜(2013年) – 松平定敬 役
一橋治済ー生田斗真
“天下の楽に先んじて楽しむ” 11代将軍・家斉の父
8代将軍・吉宗の後継者対策に端を発して作られた「御三卿」のひとつ 一橋徳川家の当主。
吉宗の孫にあたり、10代将軍・家治とはいとこです。
次々と将軍後継者が早世する中、最後に残った治済の息子・家斉が11代将軍となり、治済は「将軍の父」としてすべての富と権力を得るようになるが…。
生田斗真さん出演の大河ドラマ
- 軍師官兵衛(2014年)‐ 高山右近 役
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(2019年)‐ 三島弥彦 役
- 鎌倉殿の13人(2022年) ‐源仲章 役
徳川家治ー眞島秀和
意次との深い絆を持つ10代将軍
9代将軍・家重が、言語不明瞭で体が弱かったため、8代将軍・吉宗の英才教育を幼い頃から受けてきました。
家重の遺言に従い田沼意次を側用人に重用し、松平武元らとともに政治に励みます。
将棋を趣味として、その腕前は高く、将棋を通じて意次との絆を深めたといわれます。
眞島秀和さん出演の大河ドラマ
- 天地人(2009年) – 豊臣秀次 役
- 軍師官兵衛 (2014年) – 顕如 役
- 麒麟がくる (2020年 – 2021年2月7日) – 細川藤孝 役
知保の方ー高梨臨
幻の11代将軍の母
10代将軍・家治の側室。
家治は正室・五十宮との間に永らく子ができなかったが、側室を持つことを拒み続けていました。
しかし意次の強い後押しで知保の方は家治の側室となり、家基を出産。長子出産の功労から「老女上座」の格式を賜りました。
高梨臨さん出演の大河ドラマ
- 西郷どん(2018年) – ふき 役
徳川家基ー奥智哉
文武両道 幻の11代将軍
幼い頃より聡明で成長するにつれて政治に関心を持ち、田沼意次の政策を批判するようになります。
11代将軍として将来を期待されるが、鷹狩に出かけた折に体調不良を訴え、“謎の死”を遂げます。
徳川宗家の歴史の中で「家」の通字を授けられながらも唯一将軍位に就けなかった人物です。
田安賢丸ー寺田心
「御三卿」のひとつ田安徳川家の七男。のちに「寛政の改革」を行う“松平定信”
幼少期より聡明で、兄たちが体が弱かったため、若くして田安家の後継者、また、10代将軍・家治の後継と目されていました。
陸奥白河藩の養子にむかえられ、幕政の中心から遠のくも、田沼意次の失脚後は11代将軍・家斉の命で老中となり、寛政の改革を行います。
寛政の改革では、風紀の取り締まりから蔦屋重三郎に厳しい処分を科すこととなります。
寺田心さん出演の大河ドラマ
- おんな城主 直虎(2017年) – 虎松(幼少期) 役
大崎ー映美くらら
治済への忠誠のちの将軍・家斉の乳母
11代将軍・家斉の乳母で、家斉の将軍就任後、大奥で絶大な権力を持ったといわれます。
松本秀持ー吉沢悠
親田沼派の勘定奉行
身分の低い家柄であったが、田沼意次に抜擢され勘定奉行となり、印旛沼・手賀沼の干拓事業や経済政策などに従事。
また蝦夷地調査を意次に上申し、調査隊を派遣することになります。
吉沢悠 さん出演の大河ドラマ
- 平清盛(2012年) – 藤原成親 役
佐野政言ー矢本悠馬
反田沼の“世直し大明神”
佐野家は三河以来、徳川家に仕えた歴史があり、代々番士を務めた家柄。
江戸城内で若年寄の田沼意知に切りつけ、重傷を負わせ絶命させてしまいました。
幕府は「私憤からの乱心」として切腹を命じるが、庶民からはこれを「世直し大明神」と称えられることになります。
矢本悠馬さん出演の大河ドラマ
- 真田丸 最終回(2016年12月18日) – 六郎 役
松平康福ー相島一之
娘は意知の正室田沼派となった老中
石見国浜田藩主、下総国古河藩主、三河国岡崎藩主、そして浜田藩主とたびたび国替えを経験。
娘を意知に嫁がせ、田沼意次とは親戚関係となります。
意次の失脚後も松平定信の老中就任や寛政の改革に最後まで反対したといわれます。
相島一之さん出演の大河ドラマ
- 新選組!(2004年) – 新見錦 役
- 平清盛(2012年) – 藤原兼実 役
- 花燃ゆ(2015年) – 鈴木栄太郎 役
- おんな城主 直虎(2017年) – 山村修理 役
- 鎌倉殿の13人(2022年) – 運慶 役
松平武元ー石坂浩二
意次の政敵家基の信頼厚い老中首座
吉宗、家重、家治の将軍三代に仕え、家治からは「西の丸の爺」と呼ばれ信頼された「老中首座」。
上野国館林藩主でもあり、その官位から「右近将監」(うこんのしょうげん)様と呼ばれ、敬愛を集めます。
石坂浩二さん出演の大河ドラマ
- 花の生涯(1963年)
- 赤穂浪士(1964年)
- 太閤記(1965年)‐石田三成 役
- 天と地と(1969年)‐主演・上杉謙信 役
- 元禄太平記(1975年)‐主演・柳沢吉保 役
- 草燃える(1979年)‐主演・源頼朝 役
- 徳川家康(1983年)‐納屋蕉庵 役
- 八代将軍吉宗(1995年)‐間部詮房 役
- 元禄繚乱(1999年)‐吉良義央 役
- 新選組!(2004年)‐佐久間象山 役
- 江〜姫たちの戦国〜(2011年)‐千利休 役
鳥山検校ー市原隼人
瀬川を身請けする “盲目の大富豪”
当時吉原一の花魁といわれた瀬川を1400両で身請けをした男。
“検校”というのは盲人に与えられた最高位の官位であり、鳥山は幕府の許しを得て高利貸しを行い、多額の資産を築いていました。
金の力ですべてを手に入れた鳥山であったが、唯一、妻・瀬川の心だけは、まだ自分のものにできておらず、そこに蔦重の姿を感じ取り…。
市原隼人さん出演の大河ドラマ
- おんな城主 直虎(2017年) – 傑山 役
- 鎌倉殿の13人(2022年) – 八田知家 役
新之助ー井之脇海
平賀源内と行動を共にする浪人
御家人の三男坊として生まれたが、とある理由で出奔。
平賀源内と共に「炭売り」をしながら長屋で暮らしています。
蔦重に連れられて案内された吉原の女郎屋・松葉屋で、うつせみと運命の出会いを果たすことに。
井之脇海さん出演の大河ドラマ
- 平清盛(2012年) – 平維盛 役
- おんな城主 直虎(2017年) – 小野万福 役
- いだてん〜東京オリムピック噺〜(2019年) – 坂井義則 役
ふじー飯島直子
蔦重の義理の母で、“駿河屋の女将”
蔦重の義理の母。駿河屋の妻で、引手茶屋の女将。
蔦重はじめ身寄りのない子どもたちを育て見守る慈愛の人で、実の子である次郎兵衛を溺愛しています。
とよしまー珠城りょう
松葉屋で禿や振袖新造の教育係 「番頭新造」を務める姉貴分
女郎屋・松葉屋、いねのもとで、禿(かむろ)や振袖新造(ふりそでしんぞう)の教育係である「番頭新造」を務める姉貴分。
今は花の井について、身の回りの世話も務めています。
藤八ー徳井優
江戸の地本問屋鱗形屋孫兵衛を助ける番頭
先代のころから鱗形屋を支えてきた。
明和の大火事で多くの板木を失い、経営的に厳しくなった店を立て直すために、とある策を思いつく…。
徳井優さん出演の大河ドラマ
- 利家とまつ〜加賀百万石物語〜(2002年) – くじら屋権太 役
- 義経(2005年) – 堀親家 役
- 功名が辻(2006年) – 田中孫作 役
- 篤姫(2008年) – 伊東玄朴 役
- 平清盛(2012年) – 茂貞(常盤御前の父) 役
- 西郷どん(2018年) – 山田為久 役
- 青天を衝け(2021年) – 折田要蔵 役
- 光る君へ (2024年) – 大野国勝 役
鱗形屋長兵衛ー三浦獠太
江戸の地本問屋 鱗形屋孫兵衛の長男で跡取り息子
曽祖父の代から赤本・青本を手がけた江戸の本屋の跡取り息子としての自負を持つ。
勝川春章ー前野朋哉
葛飾北斎の師匠で当代一の役者絵師
蔦重が手がけた『青楼美人合姿鏡』を北尾重政と共に描いた当代一の役者絵師。
のちに葛飾北斎など多くの弟子を抱え、役者似顔絵を得意とする勝川派の代表となり、喜多川歌麿の「美人画」や写楽の「大首絵」に大きな影響を与えることになります。
前野朋哉さん出演の大河ドラマ
- 八重の桜 (2013年) – 山路愛山 役
礒田湖龍斎ー鉄拳
蔦重初期の錦絵「雛形若菜初模様」を手掛けた絵師
蔦重が企画して、西村屋与八と共に出版した「雛形若菜初模様」の絵師。
吉原の遊女たちに新しいデザインの着物を着せて描いた雛形本の浮世絵版の先駆けとして、当時の女性たちの関心を集めることになります。
清水重好ー落合モトキ
10代将軍家治の弟。御三卿・清水家の初代当主
賢丸の田安、一橋治済の一橋と並ぶ御三卿の一人。
家治の子・家基が健やかに育ち、安泰と思われていた11代将軍の座であったが、家基が若くして突然亡くなったことで、御三卿の周辺も慌ただしくなる…。
田沼意致ー宮尾俊太郎
一橋家の家老となった田沼意次の甥
田沼意次の甥で、10代将軍・家治の嫡男・家基について西の丸目付となり、その後一橋家の家老となる。
田沼と一橋をつなぐ役目を果たし、治済の子・豊千代の11代将軍就任に尽力することとなり…。
宝蓮院ー花總まり
のちに松平定信となる賢丸を育てた“母”
御三卿・田安徳川家初代当主・宗武の正室。
のちに松平定信となる賢丸を、白河松平家の名君、「寛政の改革」を行った老中となるまでに育てた「母」。
宗武の七女・種姫を次期将軍となる家基の正室にするため、10代将軍・家治の養女として送り込むのだが…。
花總まりさん出演の大河ドラマ
- おんな城主 直虎(2017年) – 佐名 役
平賀源内ー安田顕
あふれるアイデアで日本の未来を変える希代の天才
本草家、戯作者、鉱山開発者、発明家…先進的なアイデアを次々と思い浮かべては、その実現のため日本各地を巡り、成功と失敗を繰り返し、ときに山師ともよばれる。
その発想に田沼意次もほれ込み、特命を託すほど目にかけている。
蔦重も、地元・吉原に再び客を呼び寄せようと、江戸の有名人になっていた源内に仕事の依頼をすべく接触を試みる。
安田顕さん出演の大河ドラマ
- 功名が辻(2006年) – 宇喜多秀家 役
高岳ー冨永愛
大奥総取締 幕府の実権を握る大奥の最高権力者
田沼意次、松平武元と並び幕府の実権を握る大奥の最高権力者。
賢丸の妹の種姫を10代将軍・家治の養女として迎え、家治の嫡男・家基の正室とするよう画策するのだが… 。
三浦庄司ー原田泰造
百姓から田沼意次の側近へ
備後国福山藩(現在の広島県福山市)出身の農民から田沼家の用人となった人物。
意次の側近として、意知、松本秀持とともに政策を立案主導していく。
原田泰造さん出演の大河ドラマ
- 篤姫(2008年) – 大久保利通 役
- 龍馬伝(2010年) – 近藤勇 役
- 花燃ゆ(2015年) – 杉民治 役
鶴屋喜右衛門ー風間俊介
江戸市中の“地本問屋”のリーダー的存在
鱗形屋孫兵衛や西村屋与八らをまとめる江戸市中の“地本問屋”のリーダー的存在で、新参者の蔦屋重三郎と対立。
草双紙や錦絵で数多くのヒット作を出版するとともに、山東京伝など若い才能を見いだしプロデュースするなど、蔦重とともに一時代を築いた。
りつー安達祐実
吉原の女郎屋「大黒屋」の女将
吉原の女郎屋・大黒屋の女将として、駿河屋、松葉屋、大文字屋、扇屋らとともに吉原を取りまとめ、蔦重の後見となる。
のちに女郎屋を廃業し、芸奴の見番となったあとは、蔦重が手がけた『富本本』や『浄瑠璃本』の出版に大きな影響を与えることになる。
安達祐実さん出演の大河ドラマ
- 琉球の風 (1993年) – 清水美矢 役
- 元禄繚乱(1999年) – お軽 役
朝顔ー愛希れいか
蔦重に本の世界を教えた元・松葉屋の女郎
幼少期の蔦重と花の井に赤本(子ども用の絵本)を読み聞かせ、蔦重が本の世界の楽しさ、面白さを知るきっかけとなった元・松葉屋の高級女郎。
しかしいまは体を壊し、きくのもとに身を寄せている。明和の大火ののち、客足が遠のいた河岸見世では貧しさが増す中、朝顔は…。
愛希れいかさん出演の大河ドラマ
- 青天を衝け(2021年) – 井上武子 役
平秩東作ー木村了
平賀源内の相棒であり戯作者・狂歌師
内藤新宿の煙草屋を営む一方、炭焼きや材木商などさまざまな事業を手がける「山師」であり、平賀源内の商売仲間。戯作者・狂歌師といった顔も持ち、大田南畝とも親交を持つ。
源内の死後、田沼意次の政策に深くかかわるようになり、意次の蝦夷地開発のきっかけをつくることになる。
木村了さん出演の大河ドラマ
- 風林火山 (2007年) – 武田義信 役
- 麒麟がくる (2020年) – 織田信勝 役
しげー山村紅葉
大文字屋遣手で誰袖のお目付役
蔦重に想いを寄せる誰袖の恋の行く手を、仕置き棒を手に阻む。
べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~ 脚本ー森下佳子
森下佳子さんは2017年の大河ドラマ「おんな城主直虎」を手がけた人気脚本家さんです。
2000年の脚本家デビュー以来これまで「世界の中心で、愛をさけぶ」「JIN-仁-」「ごちそうさん」「義母と娘のブルース」などで、何度もザテレビジョンドラマアカデミー賞 脚本賞を受賞した実力者です。
森下佳子さんインタビューより
「つた重って知ってます?」と制作統括の藤並さんからお電話をいただいたのは昨年のこと。
NHK_PR(https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=38344)より引用
むかーしにミッドタウンで展覧会やってたあの人かなぁ、確かキャッチは「江戸のぴあを作った男」だったっけ。私も情報誌の編集をしてたので、興味をひかれて覗きに行ったことを思い出した。その時は「映画にする人いそうだな。面白いおっちゃんだし、吉原なら画面華やかだし」と思って帰ったのでした。
だから、今回のこの企画を聞いて、藤並さんはどうかしてるんじゃないかと思った。2時間じゃなくて50時間もかけてやると言う。合戦もない、もちろん天下もとらないし非業の死を遂げるわけでもない、畳の上で脚気で死ぬ本屋のおっちゃんの人生を。「何やるねん」……きっと、のっけはそういう印象を持たれるんだろうなぁと覚悟している。だって、私もそう思ったから。
でも、今の私はこの時代に夢中だ。つた重の作り出した黄表紙や洒落本の面白いこと、錦絵の素晴らしいことはもとより、その作者たちもそれぞれ極めて個性的。でも、作品や逸話にほの見える心中には物書きの端くれとして、どうしたって共感してしまう。周辺も面白い。光と闇を抱え込む吉原の文化・役者の世界、跋扈する伝説の泥棒、五千石心中、そして報われぬ天才・源内。その大きな背景には近づいてくる異国がある。成り上がり田沼意次とサラブレッド松平定信、怪物 一橋治済がうごめくきな臭い政治の世界がある。そこに群がる有象無象や悪党たち。天災、思惑、野望、罠、暗殺、暴動、転覆!
「戦」がなくなった時代だからこそ、いかに生きるかどう生きるか、己の価値、地位、富の有無、誇りのありどころ、そんなものが新たな「戦」としておもむろに頭をもたげだした。それがつた重の生きた時代だ。そのうねりの只中で、波を読み、波に乗り、あまつさえ作り出し、そして呑まれた、つた重。その彼が溺れもがく中で最後に世に放ったのが「写楽画」と言う謎の産物なのだ。そこには一体どんな思い、どんな意味があったのか……。きっと明確な答えは存在しない。現実の所業であるかぎり、理由は一つなんてことも考えにくいだろう。でも、だからこそ、興味は尽きるところがない。つまり夢中だ。
というわけで、今の私は自分が夢中になったように皆さんにも夢中になってもらえると嬉しいなと思っています。要はそんなドラマを目指せばいいんだなと考えています。問題は、私にそれができるかどうかだってことも自覚しております。
至らぬところも多いかと存じますが、私なりに力を尽くしますので、皆様には、何卒お引き立てのほど、よろしくお願い申し上げる次第にございます。
私が大河ドラマで一番印象に残っている「おんな城主直虎」での小野但馬守政次(高橋一生)の死を描いた森下さんが脚本を担当するとあって、発表があった日は喜びに湧きました。
大好きなドラマの脚本を数々書いてくれた森下さんが作り出すべらぼうの世界は、おもしろいこと間違いありません。
2025年1月第1話が楽しみですね。
(画像引用元 べらぼう公式X @berabou_nhk)
まとめ
2025年の大河ドラマは横浜流星さん主演、森下佳子さん脚本の「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺~」です。
横浜さん以外の第一次出演者が10月5日に発表されました。
渡辺謙さんはじめワクワクさせる布陣でしたね。
今後も続々と発表されていくたびにこちらの一覧も更新していきますので、楽しみにしていてください。
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