寛仁3年(1019年)春、まひろは大宰府に到着。
宗の商人が多く集まる町でまひろの前に現れたのは、越前で忽然と消えた周明だった…。
立ち去ろうとする周明を呼び止めるまひろ。
二人に去来する思いとは…。
第46回人物相関図
【光る君へ】第46話 あらすじ
20年ぶりの語らい
- 周明が息災だったことにまひろはほっとする
- 「俺のこと恨んでないのか」
かつてまひろの命を奪おうとした周明は、不思議そうに尋ねる。
- あの頃は周明も大変だったのだろうと、まひろは理解を示す
周明はすまなかったと謝る。
- 周明は大宰府へ渡ってきた経緯を説明する
今は宋からきた目の病を治す名医に学び、再び薬師をしているという。
- まひろが越前で会った年上の男と結婚したことを聞いて、驚く周明
- まひろに妻はいるの?と聞かれ、周明はいないと答える
- その後、周明はまひろを政庁へ案内する
政庁での再会
- 政庁を訪れたまひろは双寿丸と再会
思わぬ再会に双寿丸も驚きを隠せない。
「へえー!ただの女ではないと思っていたけどすごいな」
- 双寿丸は、賢子が宮仕えを始めたことを聞く
「大人になったのだな…」
- 太宰権帥を務める藤原隆家が通りかかる
「太閤様から、そなたを丁重にもてなし旅の安全を図るよう、お達しがあった」
まひろは隆家に招かれ執務室に通される。
- 隆家は目の治療を受けて視力を取り戻していた
「内裏のような狭い世界で、位を争っていた日々を、実にくだらぬことであったと思うようになったのだ。ここには仲間がおる。為賢は武者だが、信じるに足る仲間だ」
隆家は賂も受け取らず、みずからの財を用いる身ぎれいな方なので、皆が慕うのだと為賢は言う。
- まひろは道長が出家したことを聞かされる
「いくら栄華を極めても病には勝てぬ。それが人の宿命だ」
- 隆家はまひろのために宿泊所を用意し、宴会を開いて歓迎する
そこには、都では隆家と同席することも許されない武者たちも加わる。今の隆家にとっては皆、仲間なのだった。
「大宰府にいたいだけおれ」
大宰府まで来るのはよほどの理由があるのだろうと隆家は言うが、まひろは何も答えない。
- 周明に太閤様とは誰なのかと聞かれたまひろは、太皇太后様の御父上だと答える
- 隆家様を追いやった『源氏の物語』とは何かと周明は問う
そういうつもりで書いたつもりはなくとも、物語は人を動かすことがあると答えるまひろ。
「お前の物語は、人を動かしたのか?」
- その後まひろは、さわが暮らしていた松浦へ向かうことを決める
船越の津まで送るという周明。
歴史の書を書く赤染衛門
- 倫子は赤染衛門に執筆を命じた物語の冒頭を読み困惑する
「殿の栄華の物語を書いてほしいと申したと思うが…」
赤染衛門の書いた物語ははるか昔の宇多天皇の時代から始まっていた。
赤染衛門は『枕草子』が明るく朗らかな皇后さまの後宮を描き、『源氏の物語』が人の世の哀れを描いたなら、自分は歴史の書を書くべきだと考えたと言う。
- 赤染衛門は、歴史を正確に踏まえながら、道長の栄華の極みを描き切ればのちの世まで読み継がれる書になるはずと熱弁
- 倫子は衛門の熱意に折れ、衛門の好きにしていいと言う
刀伊の入寇のはじまり
- まひろは松浦へ向かうため大宰府を発つ
- 壱岐から常覚という僧侶が隆家を訪ねてやってくる
「三月末、どこの者とも知れぬ賊が襲来、壱岐の子供と年寄はすべて殺され、他の者は連れ去られました!」
壱岐では作物や牛馬は食いつくされ、僧の中でただ一人生き残った常覚は何日も小舟を漕いで助けを求めにきたのだった。
- 襲ってきた者は異国の言葉を話していたため、武者たちは高麗が攻めてきたのではないかと推測する
「博多を攻められては、まずい!」
隆家は、筑前、筑後、豊前、肥前の国守に急使を遣わし、博多に軍勢を集めようと決める。
これが刀伊の入寇のはじまりだった。
- 隆家と武者の一団は博多で襲撃に備えるべく大宰府を発つ
その中には双寿丸の姿もあった。
- 博多警護所での戦況
志摩の者が敵の首を持ってきているが、志摩では百人が殺害され、四百人が連れ去られたという。
武人たちは賊に抵抗し追い返していたが、賊は壱岐、志摩に続いて能古島に向かっており、次第に博多に近づいてきていた。
- 博多警護所の見張りが、敵の船団を発見
各地の兵はまだ到着していないが、隆家は出陣を決断。
「小勢でも、今われらが討って出てくい止めねば。陸に上がられては無辜の民に害が及ぶ!」
- 隆家は崖の上から浜辺を観察する
敵の小舟の到着を確かめると、隆家は鏑矢を放った。
敵は、初めて聞く鏑矢の音を恐れ、統率が乱れる。
- やがて弓合戦となると、双寿丸たちが太刀を手に切り込む
おされた敵は、いったん能古島へと退却する。
- 隆家は戦船を用意して、能古島に討って出、追い払おうと決意
- 次に攻めてくるのは船越の津あたりではないかと聞き、兵を集めて船橋に向かうように指示
- 一方、隆家は為賢らに能古島を目指すよう命じる
周明との時間(とき)
- 雨をしのぐ小屋でまひろと周明は、語り合う
- 20年前の左大臣は今の太閤かと問う周明
「お前の想い人か」
- なぜ妻になれなかったのかと尋ねる
「弄ばれたのか」
- あの人は書くことを与えてくれたと答えるまひろ
「私が私であることの意味を与えてくれたのよ」
しかし、偉くなってと言ったのは自分なのにむなしくなってしまった、そういうことを思う自分も嫌になって都を出たとまひろは言う。
慕っていたけど離れたかったというまひろ。
- 周明は、そんなことしてたら俺みたいにほんとにひとりぼっちになってしまうとまひろを気遣う
「もう私には何もないの」
- 都には自分の居場所などもうないとまひろは嘆く
「今は何かを書く気力もない」
自分はもう終わってしまったのにそれが認められないと、まひろは涙を見せる。
- 俺のことを書くのはどうだとおどけて言う周明
「書くことはどこででもできる。紙と筆と墨があれば」
「どこででも…」
「都でなくても」
船越の津にて…
- 何もしらないまひろは船越の津に近い浜辺にたどり着く
「必ず大宰府に戻ってきてくれ。その時に話したいことがある」
周明はまひろにそう告げる。
- そこへ突然賊の襲撃に出くわす
- そこに、大神、財部とともに双寿丸が現れ、敵を蹴散らす
「逃げろ!」
双寿丸に言われ、斬り合いの中から逃げ出すまひろと周明。
- 逃げる途中で転んだまひろの手を取る周明の胸に矢が突き刺さる
つづく…
【光る君へ】第46話 感想考察
これぞ大河!と小躍りしたくなるような戦シーン。
藤原隆家役が諸事情でなかなか発表されず、やっと竜星涼さんと決まってから、この刀伊の入寇をずっと楽しみにしてたのです。
やっぱりね、合戦シーンがあると大河ファンは身を乗り出して見てしまうのですよ。
「鎌倉殿の13人」に引けをとらないシーンでしたね。
いやあ、隆家が竜星涼さんで良かった~‼
繊細さを持つ荒々しさ、決断の早さ、お似合いのヒゲ面、親しみやすさ、すべてが竜星涼さんにピッタリで、藤原隆家として生きてるんだなと感じさせてくれるものでした😊
大正解だった太宰権帥の人事
以前、行成が道長に太宰権帥にしてくれと頼み、同時期に隆家が目の病を治したいので大宰府に行きたいと言った時、温情ある道長は、隆家を選んだんだよね。
私は、道長のやさしさで隆家を大宰府に行かせたと思ってるんだけど、この決定が功を奏したと言ってもいいほど、日本を救う決断となったってことよね。
ナイス道長!よ😆
これ、行成が行ってたらどうなってたんだろうか🤔
四角四面できっちりとした行成は、土地の武人たちと隆家のような関係性にはなれなかっただろうし、いざ異人に攻め込まれたら、朝廷に伺いを立ててからとか言ってのんきなことしそうじゃない?
戦船も造れないだろうし、戦のやり方も知らないだろうしね。
一致団結どころか、政庁の中がごった返している絵が見えてくるんだが…😅
そういった意味じゃ、被害を最小限に食い止めた隆家はヒーローだし、中関白家の中では唯一、正常な精神を持った頼りがいのある人物なのよねぇ。
偶然とはいえ、大正解だった太宰権帥の人事。
道長の運がいいのか、日本が神に守られている国だからなのか。
(太宰府天満宮に祀られている菅原道真公のご加護もあったのかしら)
周明と道長の決定的な違い
これまでの道長は、まひろがすべてで、まひろ大好きっていう自分の気持ちが前面に出ていて、相手の気持ちを汲み取るってところがなかったように思うのよ。
それゆえ、まひろからのいくつかのヒントにも気づかず、まひろに告白されるまで賢子が自分の子だなんてこれっぽっちも思ってなかったり、倫子の気持ちを考えてやることもできずに自分の考えだけで出家してしまったり😓
道長って、恋愛や結婚、いや女性というものに関してそうとうぼんくらに感じちゃうのよ。
その点、周明は道長とは真逆なんだよねぇ。
太閤が出家したということを聞いた時のまひろの表情を見逃さず、とっさに大事な人なんだろうと気づくところが見ていてグッときちゃうのよ。
そして、それが20年前左大臣だった人であろうことにも気づいてしまう。
周明って一を見て十を知る人なのよ。
これさぁ、まひろのことを本気で好きだった人じゃなきゃ、そこまで思いを馳せられないよね。
20年間思い続けてないとさ…
思い続けるって点じゃ道長も負けてはいないけど、この二人の環境の差で思い続けることを考えると、周明の思いの方が熱く強く感じちゃうのよね。
そして、まひろは今の自分の本音をすべて周明に話しているのよ。
道長には話せなかったことを。
聞き出すことに長けていて、心に絡まった糸を優しくほどくようにまひろを包み込んでいく会話を聞いていると、まひろの運命の人って周明だったんじゃないかって思ってしまうの。
雨をしのぐ小屋の中での二人の会話を見たあとは、結婚するなら絶対に道長ではなくて周明だって確信するわ。
紫式部のソウルメイトは藤原道長かもしれないけど、このドラマでの本当のまひろの理解者は周明なんだって思わされました。
編集者は大変!
道長の栄華を書いてほしいとレッド姉さん(赤染衛門)に依頼した編集者・源倫子🧐
冒頭を読んで、自分の描いていたものとはずれていると感じた編集者・倫子は大先生・赤染衛門にそれとなく伝えるのだけれど…
執筆に対するレッド姉さんの思いが熱すぎて、編集者・倫子は気倒されてしまっているじゃない?
「藤原を書くのであれば、大化の改新から書きたいぐらい!」
『枕草子』や『源氏の物語』と違う自分の色を出して書くなら、歴史を書くしかありません!
熱く言い切った大先生に倫子もあっけにとられてて、爆笑してしまいましたわ🤣
「衛門の好きにしていいわ…」
編集者・倫子としては、こう言うよりほかなかったですね😅
周明が言いたかったこと
船越の津でまひろと別れる前に周明は「必ず大宰府に戻ってきてくれ。その時に話したいことがある」と伝えます。
周明は何を話したかったのでしょうか。
前夜に、まひろと濃密な会話をし、まひろの涙を見ながらその苦しさを感じ取った周明は、「書くことはどこででもできる。紙と筆と墨があれば……都でなくても」と言ってまひろを勇気づけてくれていました。
そして、言ったあと周明は下を向いてしまっています。これは照れ隠しのような気がします。
周明はきっと、「俺の心の中にはずっとまひろがいた。忘れたことがなかった。まひろが今苦しんでいるのはわかった。ならば、都でなく俺のそばで書けばいい。これからの人生をともに生きよう」って言いたかったんじゃないのかな。
なのに、異人の襲撃からまひろと逃げている途中で矢が胸に当たって倒れてしまう。
あれではほぼ助からないよね😭
では、周明が最期に虫の息でまひろに言葉をかけるとしたらなんて言うのかと考えると…
やはり、”生きろ”ではないでしょうか。”まひろ、思い通りに生きろ”と。
そして周明に言われたように、これまでのことを書き記しながら、まひろは生きていくのではないかと思うのです。
それが、『紫式部集』となるのでしょう。
と、考察したけど来週いったいどうなるんでしょうね。
周明が本当に言いたかったことは永遠に聞けないのかな…
それにしても直秀に続き周明までも死なせてしまうなんて……
道長以上に好きな私の推しメンをよくも次々と……
大石先生のばっきゃろーーー!!!💢💢💢😭😭😭
ついつい心が乱れ、口汚い言葉が出てしまいましたが、何やら次週の予告では、そら恐ろしい倫子の言葉が流れてきてるではないの😱
あれはいったい誰に言ってるのでしょう?
まだまだ簡単には終わらせないようですね。
とにかく今は周明のことが気になって眠れぬ夜が続きそうです😰
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