妾にはなれない。
ならばどうしろと言う。
愛し合っているのに、かみ合うことのない心。
憤った道長が向かった先は父・兼家の元。左大臣家の婿入りを願う。
二人の距離がまた遠ざかっていく…😣
第12回人物相関図
【光る君へ】第12話 あらすじ
- 為時の妾・なつめが、娘・さわと再会した後他界
- まひろとさわは親交を深める
- 藤原実資との縁談話が上がるも破談に
- 左大臣・源雅信、道長の婿入りを認める
- 本心を言えぬまま別れるまひろと道長
- 積極的な倫子
さわ
為時は、病床に伏せている妾のなつめの家に滞在しています。
なつめは身寄りがないため、為時が身の回りの世話をしているのです。
ある日、まひろが為時の着替えを届けに行くと、瀕死のなつめが「さわ」と口にするのを見ます。
それはなつめの元夫のもとで暮らす娘の名前でした。
為時はなつめをさわに会わせたいと言い、迎えに行ってくれないかとまひろに頼みます。
その後、まひろに連れられたさわが駆けつけ、母との再会を果たせたのでした。
その晩、なつめは息を引き取りました。
後日、さわがまひろに会いにやってきます。
さわは、畑仕事をするまひろのたくましさに感動し、母に会わせてくれたお礼にと畑仕事を手伝いました。
以来さわはたびたび訪ねてきては、まひろといっしょに家事をしたり、琵琶を教わったりして親交を深めていくのでした。
縁談話
為時の友人・藤原宣孝が、まひろの婿に藤原実資を勧めてきました。
学識も人望も財もあり申し分のない相手、北の方は前年死去していると言うのです。
宣孝は強引に縁談を進めようとしたが、折悪しく実資が赤痢にかかってしまったのでした。
別の相手を探すという宣孝に、まひろはそんな必要はないと一喝します。
霞を食ろうて生きていけるとでも思っておるのか!甘えるな!
食べていくためには見知らぬ人の妻になるしかないという現実に、まひろは打ちのめされるのでした。
左大臣家への婿入り
兼家は、かねてより頼んでいた道長の左大臣家への婿入りを認めてほしいと、源雅信に迫ります。
道長が、左大臣家の姫君をお慕い申しておると申すのでございます。
兼家はそう言ったが、実のところ道長は、左大臣家の姫君・倫子のことは何も知りません。
雅信は兼家の強引さに戸惑い、倫子の気持ちを尋ねてみると答えるにとどめておきました。
数日後、道長は兼家から雅信への文を届けに土御門殿を訪れます。
それは口実で、道長を雅信に会わせるためのもので、文には「此者道長也 摂政」とだけ書いてありました。
兼家の抜け目のなさにあきれつつも、雅信は道長と語り合い、その様子を倫子と母の穆子が物陰から覗いていました。
道長の帰宅後、倫子は父に切り出します。
私は藤原道長様をお慕いしております。
打毬の会で姿を見て以来、道長の妻になると心に決めていたという倫子。
願いをかなえてほしいと涙ながらに父に訴え、穆子もそれに加勢します。
雅信は兼家の息子ということに抵抗を感じつつも、愛娘の願いを聞き入れるのでした。
庚申待の夜
庚申待の夜、まひろはさわと帰宅中の惟規の三人で酒を飲みます。
庚申待とは古代中国起源の行事で、人々はこの夜眠らずに過ごします。もし眠れば、腹の中にいる三匹の虫が天に上り、天帝にその者の罪を告げると言われていました。
途中で廁に立った惟規は、百舌彦と出くわします。道長からまひろ宛の文を託されてきていたのです。
惟規は百舌彦から文を奪い読み終えると、部屋に戻ってまひろに尋ねます。
姉上、道長とは誰?
それが三郎のことだとわかると驚く惟規。
まひろは文を取り上げ読み終えると、一目散に外へ駆け出して行きました。
別れ
まひろが向かったのは道長の待つ廃邸です。
“妾でもいい、あの人以外の妻にはなれない”
そう思いながら懸命に走るまひろです。
しかし、駆けつけてきたまひろに道長は、倫子に婿入りすることになったと告げるのでした。
地位を得て、まひろの願う世を作るべく、精いっぱい努めようと胸に誓っておる。
道長は内心、“自分は妾でもよい”とまひろが言ってくるのを待っていました。
しかしまひろは、言えるはずもありませんでした。
親交の浅くない倫子が嫡妻では耐えられそうもないと思ったのです。
私は私らしく、自分が生まれてきた意味を探してまいります。
そう伝えて、まひろは道長の前から去っていきました。
その晩のうちに道長は土御門殿を訪ねます。
穆子の許しを得て倫子の居室に入り御簾をくぐると、いきなり倫子が抱きつき覆いかぶさってきました。
道長様、お会いしとうございました。
唖然とした道長でしたが、我に返り倫子を強く抱きしめたのでした。
つづく…
用語集 大河ドラマ「光る君へ」第12回
庚申待(こうしんまち)…庚申(さるわたり)の日に神仏を祀(まつ)って徹夜をする古代中国起源の行事。
左中将(さちゅうじょう)…左近衛中将(さこのえのちゅうじょう)。左近衛府の次官。
醍醐天皇(だいごてんのう)…60代天皇。宇多天皇の第一皇子。
大宰府(だざいふ)…九州全体を統治し、外交・軍事を担った地方行政機関。
太政大臣(だいじょうだいじん)…太政官の長官。名誉職のため、適任者がいない場合は空席。
源高明(みなもとのたかあきら)…醍醐天皇の第十皇子。源俊賢と明子の父。
引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より
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【光る君へ】第12話 感想考察
うち沈んだまひろの様子を見て、すぐに「飲みなよ、こっちきて」と言える太郎ちゃん。
なんて良い子なのよ〜🥹
三郎(道長)と何かあったんだなと察してつとめて明るく声かけるあたりが、この子の素晴らしい人間性で、ずっとおばちゃんの心は鷲づかみされてしまってるのよ☺️
姉ちゃんにきた恋文を勝手に読んじゃうヤンチャなところも許せちゃうほどです😆
なんかさ、さわといいコンビ風なのよねぇ。
太郎ちゃんとさわが夫婦になることを切に願っております🙏
まひろの縁談話
藤原為時家の貧乏脱却のために、まひろに藤原実資との縁談話を持ってくる宣孝。
前年に北の方が亡くなっているということから、妾になることが嫌なまひろの意を一応は汲んでくれているのよね。
厳しいことも言うけど、基本はとっても優しい人だということがわかります。
実資様という名前を聞いて、五節の舞の時の顔をすぐに思い出せるまひろの記憶力の良さに驚きだけど、あの顔つきからすると、いやいやおっさんじゃないかいとでも思ったのかな😆
直後に父以上の学識もあり、権勢に媚びない筋の通った人柄だと聞いてちょっぴり興味を持ったようでしたけどね…
運命とは皮肉なもので、実資の病によって破談となり、これ以降まひろの心はより強く道長へと向かっていってしまうのよねぇ。
宣孝に霞を喰ろうて生きていけると思っているのかと厳しく諭されたのと、父が最後まで妾であるなつめを慈しみを持って接したことが、妾でもいいかもと思えるようになったのかもしれません。
何にせよ道長への想いが強くて、妻になるなら道長以外考えられないと揺れ動くまひろの心がとても切ないです🥹
しっかし、鼻くそのような女との縁談て…それを日記に書くって…ましてや女の透けた胸の絵を見てニヤニヤしてるなんて…一気に実資の株が下がったわ😤
何してくれてんねん大石さん😂
上げて落とされた実資さんは、今回一番の被害者ではなかろうか🤔笑
本心の言えぬ二人
道長は道綱の話を聞いて、妾の立場の気持ちや寂しさにやっと気づかされます。
道綱は兼家の妾である母をずっと見てきて、母の辛く寂しい気持ちを感じ取っていたのですね。
うつけだと自分を卑下する道綱だけど、人の痛みがわかる優しい人です。
これから厳しい政局の只中に入っていこうとする道長にとって、異母兄弟だけど道綱のような兄はそばにいるとホッとする存在となるのでしょうね。
道綱のおかげで、まひろを妾にしようとした自分の考えの甘さに気づく道長です。
この脚本の恐ろしさは、こういうところです。
まひろが、妾でもいい道長以外の人の妻にはなれないと思い直した時に、道長にまひろを妾にしようとした自分の愚かさに気づかせるのです。
どこまでも互いの思いをすれ違わせる鬼脚本!
なんかね、大石静さんが嬉々としてこのストーリーを考えている姿が浮かんでくるのよねぇ😅
二人の心の声をナレーションで聞かせるのも、グラグラ揺れ動くふたりの気持ちを視聴者にわかりやすくしてくれていて、私たちは自分たちの心を二人に共鳴させることができ、どんどんのめり込んでいくのです。
まひろに妾でもいいと言ってほしいと思いながら、左大臣家に婿入りすることを告げる道長。
妾の気持ちを知り、妾は嫌だとまひろに言われたので自分からはもはや本心を告げられません。
道長は最後の賭けに出たのでしょうね。
まひろから妾でもいいから妻になりたいと言ってくることに。
しかし、まひろは…
道長の言葉を聞いた後に10秒ほどの沈黙がありました。
その間にまひろは、もはや道長は手の届かないところへ行ってしまったんだと悟ったのでしょう。
相手が、まひろが信頼し友情めいた感情をも持つようになった倫子だとわかったこの10秒で、まひろはどん底に突き落とされたのです。
倫子様はおおらかで素晴らしい姫様、どうぞお幸せにと言うのが精一杯のまひろと、幸せだとは思わない、地位を得てまひろの望む世を作るように精一杯努めようと心に誓ったと言う道長。
もう、すれ違うばかりの二人を思うと号泣ですわ😭
まひろは、以前の逢瀬で言った自分の言葉を恨んだのかもしれませんね。
なんて浅はかだったのだろうと。取り返しのつかないことを言ってしまったと。
道長とは辿る道は違う、自分は自分が生まれてきた意味を探して生きていくと言うまひろの本心ではない言葉に、私は涙の堰がきれ顔面は大洪水状態でした😭😭
そう言うしかないよね、まひろちゃん🥹
道長の前で泣かないようによく頑張ったねって…
まひろが去った後にすぐに倫子に会いにいく道長…
この行動が女の私にはわからないのです。
まひろの気持ちを知り(本心ではないけど)とった行動。
自暴自棄とも取れる行動ですよね。
それともまひろへの想いを完全に断ち切ろうとして、覚悟をもって土御門殿に向かったのでしょうか。
それにしても倫子を抱きしめた時の顔は、まひろの顔が浮かんでいるとしか思えないのですが😓
この道長の行動だけは、なんか許せませんでした。
倫子に対しても失礼極まりないものです。
本心を言えぬまま別れることになってしまった二人。
(それにしても吉高さんの涙が綺麗で吸い込まれそうでしたね)
若いゆえの過ちと言うには悲しすぎる結果に、視聴者としても途方にくれる回となりました。
復讐に燃える源明子や、兼家そっくりの行動力の詮子等々、話は尽きないのだけど、これからの展開を楽しみにしてましょう。
今回の二人の思いの果ての行きつくところは一体どんな世界なのか。
愛とバイオレンスの平安絵巻を最後まで楽しんでいきたいと思います。
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