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【どうする家康】第42話あらすじ・感想考察「天下分け目」|伏見城の戦い〜彦の最期に殿も決意

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慶長5年(1600年)7月25日、上杉征伐に向かう家康の元に、三成挙兵の知らせが届きます。

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目次

【どうする家康】第42話 あらすじ

三成挙兵の一報に続き、事態の深刻さを伝える知らせが次々と舞い込んできます。

家康を断罪する書状が諸国に回り、大坂はすでに乗っ取られたというのです。

諸将の動き

三成の盟友である大谷吉継、肥後の小西行長、備前の宇喜多秀家、安芸の毛利輝元などの有力武将が挙兵に加わったいうからには、肥前の鍋島、薩摩の島津、土佐の長宗我部らの西国大名はすべて三成側につくかもしれなません。

三成がこれほどの大軍勢をまとめあげるとは思わず、徳川勢は意気消沈です。

本多正信

これで、前田利長、小早川秀秋あたりが敵に回ればもうお手上げ。なす術はありませんな。

家康

徳川家康、天下を治むるあたわず…。多くの者がそう申しておる…民の声、天の声かもしれぬな。

つい弱音がこぼれる家康です。

大坂城の阿茶や諸将の妻子たちも人質に取られたであろう…。

伏見城の彦衛門も危ない…。

そこへ阿茶からの書状が届きます。

京は大乱の様相を呈してるが、阿茶は寧々に助けられたと書いてありました。

家康

…ありがたいことじゃ。



目下の難題は参陣している豊臣家譜代の武将たちがどう出るかです。

平八郎の娘・稲の嫁ぎ先である真田がどう動くのかも気になります。

本多正信

殿、それがしにお任せを。

正信は武将たちの誰か一人を、褒美をちらつかせ抱き込むつもりです。

本多正信

殿は、皆を一つにしてくだされ。


その夜遅く、平八郎の娘婿にあたる真田信幸が着陣します。

しかし、父の昌幸と弟の信繁は信濃に引き返したというのです。

三成につくものと存じます…申し訳ござらぬ!

真田と上杉が手を結んだら取り囲まれることになる…

本多平八郎忠勝

婿殿には大いに働いてもらう。今はゆっくり休め。

肩を叩かれる信幸です。


その頃、真田昌幸と信繁は信幸の沼田城に入ろうとしたが、信幸の妻・稲に追い返されてしまうのでした。

小山評定

翌日、家康は豊臣の武将たちを集めて軍議を開きます。(世に言う小山評定

家康

皆の留守に屋敷に押し入り、妻子に刃を突きつけるような男に天下を任せられようか。…安寧な世をなせるかは我らの手にかかっておる。

真っ先に声をあげたのは、正信の調略に応じた福島正則でした。

おい、みんな!三成に天下を治められると思うか!できるのは内府殿だけじゃ!

内府殿とともに、この山内一豊、戦いまする!

もともと文治派の三成と仲の悪かった武闘派の武将たちが、われもわれもと手を挙げます。


家康は初陣となる秀忠に三万の兵を預け、本多正信と榊原康政をつけて信濃の真田征伐に向かわせるなど、下知を放ちました。

家康

石田三成より天下を取り戻す!皆の者、取りかかれ!

皆が出ていったあと、一人残った平岩親吉(七之助)は家康をみつめしみじみと言います。

平岩七之助親吉

ようやく来たんじゃ…

信康の守役だった七之助は、瀬名と信康を守り切れなかったことを悔い続け、この時が来るのをずっと待ち望んでいたのです。

平岩七之助親吉

厭離穢土欣求浄土!…この世を浄土にいたしましょう!



その頃、大坂城の本丸では…。

石田三成

家康、動き出しました。こちらの思惑どおりでございます。

三成が茶々と秀頼の前でひざまずいています。

石田三成

これより三成、出陣いたします。必ずや秀頼様に勝利をお届けいたしまする。

…秀頼を戦に出す用意はある。必ず家康の首を取れ。

三成の耳元でささやく茶々…。

総大将となった毛利にあとを任せ、三成は大坂城をあとにしました。

熾烈な調略戦

8月7日、江戸城に戻った家康のもとに伏見城が落ちたと知らせが入ります。

伏見城を任された彦右衛門は最後まで戦い抜き、千代ともども討ち死にしたのでした。

家康

…わかった。

この戦はどちらが味方を多くつけるかによると言っても過言ではありません。

家康

腕が折れるまで書くぞ…彦のためにもな。

悲しみをこらえ、家康は連日連夜諸大名へ援軍を求める書状を書き続けます。

一方、大垣城に入った三成もまた、家康を糾弾する書状を書き続けていました。

双方合わせて数百通の書状が全国を飛び交う、熾烈な調略戦が行われたのでした。

真田の策略

徳川軍の先陣を務める井伊直政、平八郎、福島らは怒涛の勢いで三成たちに迫っています。

福島正則は、岐阜城をわずか一日で落としました。

本多平八郎忠勝

…張り切りすぎだ、早過ぎる。

平八郎と直政は懸念します。

大垣城は目の前。家康と秀忠の本軍なしで決戦になれば、すべてが水の泡です。

江戸城の家康も心配をしていたことです。

家康

だがこれで、福島、黒田が徳川とともに戦うと世に知らしめることができた。我らも出るぞ。

秀忠には真田攻めをやめ西へ急ぎ、9月9日までに美濃・赤坂に駆けつけるように使者を送りました。

しかし、秀忠の元へ真田からあっさり降伏状が届いたのです。

父上に任された役目をしかと果たしたぞ!

直ちに上田城を明け渡して参じるよう信幸に伝えさせるも、城に籠ったまま出てくる気配はありません。

降伏は偽りだったのです。

本多正信

真田は表裏比興の者、勝つためにはどんな手でも使います。

顔面蒼白になる秀忠です。

もう一度説き聞かせてくると出ていった信幸に、正信と小平太は疑念のまなざしを向けます。

本多正信

いかにも真田父子らしいやり方よ。

敵味方に分かれ、どちらかは生き残る目論見なのです。

籠城の狙いは秀忠勢をここに足止めにすることでした。

天下分け目の決戦へ

赤坂の陣所で平八郎たちに迎えられた家康は、秀忠たちがまだ信濃にいると聞いて顔色が変わります。

真田の忍びにより、伝令が伝わるのが遅すぎたのです。

本多平八郎忠勝

まんまと三成と真田にしてやられたようですな。

三成側西軍の本拠地である大垣城は、赤坂から南東わずか一里の距離です。

家康

おそらく治部の狙いはここに誘い出すことじゃろう。

家康が指差したのは「関ヶ原」です。

石田三成

より大きな蜘蛛の巣をもう一つ張っております。

家康

その手にのってみるかのう…これは天下分け目の大戦じゃ。

つづく…

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【どうする家康】第42話 感想考察

「天下分け目」

今回は決戦前夜とも言える、関ヶ原の戦いに至るまでの双方の動きが描かれていました。

有名なエピソードばかりでしたね。

まずは、小松姫(稲)が留守を任された沼田城を、舅といえども通さず死守したエピソード。
さすが本多忠勝の娘!
勇ましさは夫・信幸以上かもしれませんね。

子どもたちの「じいじ、じいじぃ」には感極まってしまいました。
身内で敵味方に分かれてしまうという現実が、幼子たちにはわかるはずもありません。
じいじーの声を聞いて昌幸は何を思ったのでしょうか。
口だけが動いたシーンがあったけど、なんて言っていたのかとても気になるところです。


今夜一番の見どころとなったのは、伏見城での鳥居元忠と千代の最期でしょう。
好きなだけ兵を預けると言った家康の言葉を拒み、たった二千の兵で四万もの軍勢と戦い、十日以上も足止めさせたのです。
彦は千代に生きてほしいと思っていたけど、千代は彦と死ねることで幸せを得たはずです。

ここで私は去年の鎌倉殿の13人での巴御前を思い出してしまいました。
巴は生きよという和田義盛の言葉を聞き入れ、十字架を背負って生き延びたんですよね。
どちらが幸せなのでしょう。
私は、共に死ねた千代と彦の方が幸せに感じました。


彦に伏見を任せた家康にとって彦の死は、誰よりも悲しみが深いはずです。
逃げることは許されんと言って任せたのですから。
真っ先に敵討ちをしたかったことでしょうに🥹

しかし、家康は彦のためにも調略の書状を書き続けるのです。
味方を多くつけた方に軍配はあがるとわかっているから、彦の死を無駄にしないためにも、状況を見極め今やるべきことをしっかりとやる。
若き頃の家康とはまったくもって違い、一段と強き殿に変貌しましたね。
どうするどうするとオロオロするような困難ばかりだったけど、それらはすべて家康の血となり肉となったようです。

逆に今の秀忠はまるで家康の若い頃のようですね😊
まんまと真田の手のひらの上で転がされてしまって…
正信や小平太は真田の策略を事前に読めなかったのかなぁ🤔
あるいは、失敗から学ぶこともあると思ってのことでしょうか?
このあと、関ヶ原に遅参した秀忠はこっぴどく家康に怒られるはずですが、どのように二人の間を取り持つのか、はたして来週それが描かれるのかどうか気になるところです。


平八郎や守綱、七之助の心理描写も見事でした。
言葉では表せない気持ちと、守れなかったという苦しみが報われるとやっと言葉にできた気持ち。
どちらも痛いほど伝わってきました。


小山評定も有名エピソードですが、ドラマによって描き方が微妙に違うのも見どころの一つです。
「江〜姫たちの戦国」では妻・ガラシャが人質となることを拒み自決した細川忠興が、真っ先に家康とともに戦うことを名乗り出ていました。
そして賛同しない真田信繁の姿もそこにあるんですよねぇ。
今回は正信の手腕によって、豊臣の武将を味方につける描かれ方でした。
きっと家康が諸将の前で言った言葉も、正信が授けたのではないかと思えてなりません。
どちらも作風にあった面白い描き方だと思います。


真田との戦、たしか真田丸でも昌幸は碁をうってましたよね。
自分は打って出なくても、戦況は手に取るようにわかっている自信に満ちた真田昌幸の描写として、これほど適したものはなさそうです。
犬伏の別れを描かず、真田は表裏比興の者という言葉だけで真田が生き残る道を描いたのも新しい試みでした。


秀頼を戦に出す用意はできていると言う茶々だが、これも嘘っぱち。
毛利も大坂城に居座り、戦場に出る気なんてまったくないようです。
こうなると、三成に同情せざるを得ないですよねぇ。
バカ正直に殿下の言いつけを守ろうとしている三成は、家康排除のために利用されているだけなのです。
茶々の使い方がうま過ぎる!
珠玉の脚本と極上の俳優陣によってますます関ヶ原が面白くなりそうです。


いよいよ来週は天下分け目の合戦に突入です。
治部の最期も悲しいものとなるのでしょうね😭

みんなの感想

なおらん

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