「藤式部、左大臣様とあなたはどういうお仲なの?」
まひろに尋ねる赤染衛門だったが、そういうこともあることは分からなくもないが、お方様だけは傷つけないでくれと頼みます。
女房に手を出す公卿なんて捨てるほどいる時代…
赤染衛門が物分かりがよく大事にならずに済んだようだが…
第37回人物相関図
【光る君へ】第37話 あらすじ
帝への土産
彰子は帝への土産に藤式部の書いた物語を美しい冊子にして作り上げたいと言います。
さっそく美しい紙をふんだんに用意し、中宮や女房たちは作業に取りかかります。
道長は、褒美として紙や筆、硯を皆に与えようと彰子の所へ。
各帖の清書は何人かの能書家に依頼し、行成にも文が届き清書を行いました。
出来上がった「源氏の物語」の冊子はとてもきらびやかなものとなりました。
里下がり
製本作業も無事に終え、まひろは内裏に戻る前に一度里へ下がりたいと中宮に申し出ます。
藤式部がいなくなるのが心淋しい中宮だが、娘がいる藤式部のことを考え許可を出すことに。
まひろが家へ戻ると、そこへちょうど娘の賢子が外から戻ってきました。
しばらく帰れずにごめんなさいね。
おかえりなさいませ母上。内裏でのお仕事ご苦労様にございます。
よそよそしい挨拶を済ませ、いとたちのいる奥にすぐに引っ込んでしまう賢子です。
為時は照れているのだというが、まひろは気難しそうなところが自分に似ていると思うのでした。
久々に帰ってきた家は、今のまひろにとってみすぼらしく見えてしまいます。
惟規も加わり久しぶりの家族が揃った団欒の場で、まひろはお酒をぐいぐい飲み内裏での話ばかりします。
賢子はずっと浮かない顔です。
空気が重くなるのを察した惟規はまひろに飲みすぎだとたしなめるが、まひろはさらに中宮の出産に立ち会えた喜びを話し続けようとするのです。
為時がいたたまれずそのくらいにしておけと話を遮り、さらに場は凍てつくようになるのでした。
藤式部がいなくて心細い中宮は、すぐに戻ってくるように文を出します。
帰ってきたばかりだというのに戻れとのお召しに為時も落胆するが、それだけ中宮様に気に入られているのだと思うと誇らしいことでもあるのでした。
賢子、母上は土御門殿へお戻りだ。
いったい何しに帰ってこられたのですか。内裏や土御門殿での暮らしを自慢するため?
賢子の顔が見たいと思って帰ってきたのよ。
母上はここよりあちらにおられる方が楽しいのでしょ?
お前の母は働いてこの家を支えてくれておるのだぞ。
では何故昨日のようなお話をするのですか?お菓子をたらふく食べたとか。
母上が嫡妻ではなかったから、私はこんな貧しい家で暮らさなければならないのでしょう?
私は宮仕えをしながら高貴な方々とつながりをもって、賢子の役に立てたいと思ってるのよ。
うそつき…母上なんか大嫌い!
まひろがいない間、賢子の友は書物であったと言う為時です。
お前によう似ておる。
「源氏の物語」読書会
敦成親王を連れて中宮は内裏に戻ります。
帝が渡ってきた折に中宮は美しく装丁した「源氏の物語」33帖を献上しました。
その美しさに目を奪われる帝は、藤式部の思い付きかと尋ねます。
まひろは中宮が考えたことで、みずから表紙も料紙も選び御手づから綴じたものだと伝えました。
彰子、うれしく思うぞ。33帖か、大作であるな。
まだ続きがございます。
これで終わりではないのかと驚く中宮。
光る君の一生はまだ終わってはおりません。
これからどうなるのか気になる中宮と、大いに励めと声をかける帝です。
そして一条天皇は、藤壺でこれを読みあげる会を開くことを提案するのでした。
読書会当日、公卿たちも参加しています。
斉信や公任らは「日本紀」よりも物語を上に持ち上げた書きっぷりに納得がいかないようです。
女ならではのものの見方に漢籍の素養も加わっているゆえに、これまでにない物語となっておる。藤式部は「日本紀」にも精通しておるしな。
一条天皇が一目置いたことで「源氏の物語」は評判を呼び、彰子の藤壺を華やかなものにしていったのでした。
伊周たちの不安
その頃、脩子内親王に仕えていた清少納言は、「源氏の物語」を取り寄せてもらい読んでいました。
一方、伊周の元へ叔母である高階光子と義兄の源方理が訪れ、このままでは左大臣に敦康親王が追いやられてしまうと不安をぶつけてきます。
伊周はそのようなことはないとなだめ、ことをせいては過ちをおかすと二人の苛立ちを抑えようするが、光子がいきり立ちます。
されど、このままじっとしてなどおられませぬ!
わかりましたゆえ、もうお黙りを。
その後も引き続き、道長を呪詛する伊周でした。
盗難騒ぎ
ある夜、まひろが執筆していると悲鳴が聞こえてきます。
まひろが声のする方へ行くと、着物をはぎ取られた女房が怯えて座り込んでいました。
中宮も出てきてすぐに袿を取りにいきました。
外では「大儺之儀」を行う者が「鬼やらへ!退散なさしめたまえ!」と声をあげています。
その声に驚いた盗人たちは剝ぎ取った着物を捨てて去りました。
そこへ「大儺之儀」の恰好をした一人の男が現れます。
ただ一人だけ駆けつけたまひろのことが心配でならない道長だが、まひろに立派だったのは中宮様だったとほめたたえられ一息つきます。
お前もよくやってくれた。これからも中宮様と敦成親王様をよろしく頼む。敦成親王は次の東宮となられるお方ゆえ。
次の……
早まったことを言ってしまったと後悔した道長は話を変え、そそくさとその場を去って行きました。
昇進
年が明けると、一条天皇は伊周に正二位の位を授けました。
道長と同じ位になったのです。
一条天皇に挨拶に向かった伊周は帝に願います。
私は第一の皇子におわす敦康親王の後見、左大臣様は第二の皇子敦成親王様の後見であられます。どうかくれぐれもよしなにお願い申し上げます。
左大臣はよく許したと不思議がる道綱に実資は、伊周の不満がこれ以上募らぬよう位を高くしたのだと言います。上に立つ者のゆとりであろうと。
そして公任は隆家に言います。
伊周殿がここまで盛り返すとは思っておらなんだ。
私は兄上とは一切関わりございませぬ。…左大臣様をあおるようなことを申す兄に、もはやまともな心はありませぬ。
伊周殿に何か動きがあれば知らせよ。よいな。
はっ!
一方で、為時も正五位下に昇進しました。
どういうことなんだろうと訝しがる惟規です。
そしてある日、まひろの元へききょうが訪れました。
光る君の物語読みました。
つづく…
用語集 大河ドラマ「光る君へ」第37回
五十日の儀(いかのぎ)…生誕50日目に当たる夜に、誕生を祝い、成長を祈る儀礼。
『源氏物語』(げんじものがたり)…紫式部によって書かれた長編物語。主人公・光源氏をめぐる恋愛・人生を中心として、平安時代の貴族社会を描いた。
陣座(じんのざ)…内裏の左右近衛府(さゆうこのえふ)の陣にあり、公卿が列座して政務を評議した場所。本来は近衛の詰所。
『日本紀』(にほんぎ)…『日本書紀』の正式名称。また『日本書紀』をはじめとする国史一般のこと。
引用元 大河ドラマ「光る君へ」公式ページ特集より
【光る君へ】第37話 感想考察
前回、五十日の儀でまひろが詠んだ歌に電光石火のごとく返歌した道長を見て、その場を立ち去った倫子様を追いかけた道長だったけど、あのあとどんな話し合いをしたのだろうか?
今回、藤式部の話が出ると少し表情が曇る倫子様だったけど、腑に落ちないながらも道長にいいように言いふくめられたのだろうか🤔
下世話な人間なので、どうしてもそういう細かいところが気になってしょうがないのよね😅
どれだけ高価なものなのだろう?
彰子の鶴の一声で、帝へのお土産として藤式部の「源氏の物語」をキレイな冊子にするプロジェクトが発せられたわけだけど、材料費はどれくらいかかったのだろうか🤔
そんじょそこらの同人誌を装丁するのとはわけが違うんです。
なんせ国のTOP OF THE TOP お上に献上するものですからね。
それも33帖も😱
まあ、バックに左大臣家がいるのだから金に糸目はつけぬだろうけど、下々の人間としましてはその辺の金銭事情が気になってしまうところです😅
紙を染めることは大変な技術と費用がかかったことでしょう。
紀行でも言ってたけど、紫は高貴な色とされ染料の紫草を育てるのも大変だそうで、今では絶滅危惧種だそうな。
それを染めるのはとても手間もかかるものらしい。
技術料、原材料、諸々入れても色のついた和紙だけでも相当なものなんでしょうね。
現代のお金に換算したら一体どのくらいの額になるのかしら。
そんな高価なものをいとも簡単に揃えられる土御門殿の財力ってどんだけなのよ😱
空気を読めないダメ母まひろ
無事に物語の冊子作りも終え、里に下がる許可を得て帰宅したまひろですが…
あかん!母親としては最低な振る舞いでしたね。
高貴な人たちに囲まれ、物語を書くという好きな作家活動をさせてもらい、貧しさとはかけ離れた生活を味わってしまったまひろは、まるで人が変わってしまったようでした。
家族や使用人たちと力を合わせて肩を寄せ合い暮らしてきた家を、みすぼらしく感じてしまうのです。
何年ぶりかに一家が揃った席で、酒に酔い内裏での煌びやかな生活をこれでもかとまくし立てるまひろに皆興醒めです。
空気読めっちゅうに💢
賢子は終始仏頂面でしたね。
そりゃそうですよ、家から母がいなくなりずっと淋しい思いをしてきたであろう賢子そっちのけで、自分が見てきた素敵な高貴な人々の話ばかりする母親ですよ😤
賢子にしてみりゃ、あんた何しにきたのさって思うのはごもっともなこと!
母親だったらもっと賢子に寄り添い、まずは子供がどんなことに興味を持っているのかとか、淋しさを汲んであげるように話を聞いてあげるものでしょうよ。
立場は人を変えてしまうものなんですね。
道長や彰子に頼られ、物語の評判もよく藤壺での立場を確立させたまひろは、母としての自覚が薄らいでしまったようです。
賢子に大嫌いと言われてしまったまひろは、嫌われてしまったようだと肩を落としたが、何にも分かっていないのよ😤
大嫌いは大好きと表裏一体のものなのよぉ!
本来ならすぐに追いかけて、どんな風に思われても母は賢子のことが大好きだと抱きしめなきゃならないところでしょうよ!
為時もまひろ自身も自分にそっくりだと言っていたけど、そんなことはどうでもいいこと。
10歳という多感な女児の取り扱い間違えたら、えらいことになりそうで怖いわ😨
次の東宮?
藤壺に盗人が入り女房が身ぐるみ剥がされるという事件が起きた時、知らせを聞いた道長は真っ先に誰のことを心配したのでしょうかね。
普通なら中宮・彰子を案じるはずですけど、なんとなくまひろのことが真っ先に頭に浮かんだのではないかと思うのですよ。
まひろ以外の女房は誰も来なかったのかと尋ねる姿が、まひろを危ない目に合わせたくない恋人そのもののようでなんだかねぇ😓
まひろを藤壺に呼んでからというもの、道長の行動が大胆になっているようでとても不安です。
倫子を気遣う赤染衛門の顔も険しくなるはずです。
そして、これからも中宮と敦成親王のことを頼むとまひろに言う道長ですが…
うっかりなのかわざとなのか、「敦成様は次の東宮になられる方ゆえ」と言ってしまいます。
とうとう道長の黒い部分を見てしまったまひろですが、やばいと思ったのか話を変えてその場を去る道長です。
道長は策士ゆえ、案外わざとチラッと仄めかせてまひろの物語の力を使おうと考えて、口を滑らしたのではないかという考察が浮かんできました。
大石先生だって道長を白いままでは終わらせないはずです。
そろそろブラック道長がたくさん現れるのではと踏んでるのですが。
それかやっぱりまひろが危険な目にあったことで、冷静さを欠いていただけのことかしら😅
ともかくまひろが道長の考えを知ってしまったことで、一石が投じられたのではないでしょうか。
おもしろくなっていきそうですね。
セリフもなく一瞬映った双寿丸がとっても気になるし、光る君の物語を読んだと言って乗り込んできたききょうも気になるぅぅぅ😆
来週はどうなるのでしょうかね。
ワックワクするわぁ‼️
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