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【どうする家康】第37話あらすじ・感想考察「さらば三河家臣団」|離れ離れになっても心は一つじゃ!

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茶々を側室とし初子鶴松も生まれた秀吉は、喜びの絶頂のまま北条攻めを決定しました。

氏直やおふうの説得にも応じない氏政は、籠城で抵抗し続けようとするのでした。

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目次

【どうする家康】第37話 あらすじ

家康は戦を避けようと秀吉に詰め寄りますが、秀吉は聞く耳を持ちません。

家康への難題

直談判の場には織田信雄や西笑承兌(でんでん)もおり、再び天下が乱れることがあってはならない、東方の平定の手こずりは家康のしくじりだと責められます。

北条を滅ぼせば、伊達らも跪きずき天下一統。諸国惣無事が相成る。

信雄が息巻きます。

秀吉

大納言、直ちに軍勢を整えて小田原へ向かえ。北条を滅ぼせばその領地、すべてまるごとおめえさんにくれてやる。

家康

その褒美はお断り申しあげる。北条には所領の安堵を約束し、速やかに戦を終わらせてみせます。

四月で終わらせるという家康に三月じゃと言い渡す秀吉。

家康の表情は曇ります。

秀吉の天下統一が刻一刻と迫っているのでした。

正信の考えとは…

近頃の秀吉は淀城に入りびたり私の言うことなど聞かないと寧々はこぼします。

先日は唐を手に入れるなどと息巻く始末。

弟・秀長も病に伏せ秀吉に意見できるのは家康と旭だけだと言うのです。


駿府に帰った家康は家臣に告げます。

家康

関白殿下の命により、北条攻めをを行う。小田原城を取り囲み三月でこの戦を終わらせる。仔細は平八郎、小平太、直政その方らに任せる。

そう皆に伝えた後、家康は正信に目配せして連れ出します。

そこには家康の側室阿茶(松本若菜)の姿も…。

本多正信

三月で戦を終わらせるのは難しいでしょうな。

家康

さもなくば北条は滅ぶ。

やむを得ないと答える正信。

所領のすべてを与えるという秀吉の言葉にも、そんなうまい話はあるはずがないと…。

これまでの五か国を取り上げてからのものだろうと阿茶も言います。

本多正信

この戦の責めを徳川に負わせた国替えってわけじゃ。

家康

そうなればもう我らの国に帰ってくることはできまい。

このことが家臣たちに知られれば大きな動揺が免れず、皆には言えぬと悩む家康です。

正信は家康の心中を慮って、大久保忠世の元へ向かうのでした。

小田原合戦

天正18年(1590年)2月10日、徳川勢は駿府を出陣、続く3月1日関白秀吉勢が都より出陣します。

総勢20万もの大軍勢が小田原へと向かいました。

徳川家臣一同は大いに奮戦し、大久保忠世の活躍や服部正成もまた兵を率い多くの首級を挙げます。

小田原城を完全に包囲されても、頑なに籠城を続ける北条。

そこへ、笠懸山に一夜にして城ができたと伝令が伝えてきます。

小田原から見えぬように造ったあと周りの木を伐り、一夜にしてできたように見せたものでした。

これで北条の士気も下がります。




家康は三か国安堵を条件に降伏を促してはと進言するが、秀吉は聞き入れません。

それどころか、旧領は心配いらぬお前は江戸に行けと言い出します。

そして重臣たちも城持ち大名にしてやれと口出してくるのです。

家康

我が家中のことについては口出し無用にしていただきたい。

すると、陣中にやってきた茶々が横槍を入れてきます。

天下の武家は皆、関白殿下のご配下でございましょう。

秀吉

茶々の言う通りじゃ。東国を頼む、のう。

江戸に町を作らせ財を失わせ、徳川の強みである家中をバラバラにし繋がりを絶つ、とことんまで徳川の力を削ぎ落そうとする秀吉の魂胆でした。

小田原合戦終結

9日後、北条氏直は降伏するが、氏政は腹を切る覚悟でした。

家康

氏政殿、お聞かせ願えますか。何故もっと早くご決心なさらなかったか。

夢を見たからですかな。

氏政は、かつて今川氏真と糸を通じて瀬名の夢だった国同士が助け合って一つになるという企てに心を奪われていたのでした。

我らはただ関東の隅で侵さず侵されず、我らの民と豊かに穏やかに暮らしていたかっただけ。なぜそれが許されんのかのう

家康

世は変わったのでござる。

その変わりゆく世に力尽きるまで抗いたかった。

家康に民を託し切腹へと向かう氏政でした。

三成の訪問

考え事をしている家康の元へ、正信が客人を連れてきます。

家康

治部殿。

石田三成

小田原を制したご挨拶に。また関東へのお国替え、おめでとうござりまする。

そのことは殿下ともう一度話し合うつもりだと家康は答えます。

石田三成

織田信雄様もまた、殿下にお国替えを命じられました。信雄様はそれを不服とし、異を唱えたところ改易と相なりました。

家康

改易?織田家を取りつぶすのか。

石田三成

徳川様はどうかご辛抱を。

家康は今の殿下のやり方にはついていけぬと、はっきりと三成に伝えます。

しかし、三成は殿下は賢明な方、今まで間違ったことはしていないと。

もし殿下が間違ったことをすれば、この三成がお止めすると誓います。

石田三成

戦なき世を成す。私はかねてより徳川様と同じ星を見ていると心得ています。ともに力を合わせてまいりとうございます。

本多正信

江戸からも同じ星は見えまする。

星を見上げ決意の表情の家康でした。

離れても心は一つ

家康は家臣たちを集め、関白殿下の命により国替えとなったことを伝えます。

北条領を賜る代わりに我が領国を関白殿下に差し出すと…。

家康

国を発つ前に伝えなかったのは混乱を避けるためである。異論は…認めぬ。

本多平八郎忠勝

殿!関東も良いところに相違ござらん。

榊原小平太康政

殿、我らはとっくに覚悟ができており申す。

井伊直政

新たな領国を治めるのもまた大いにやりがいのあること。腕がなり申す。

家康

皆、知っておったのか…?

平岩七之助親吉

実は国を発つ前に忠世殿から。

大久保忠世

わしはただ、正信に頼まれただけで。

国替えは避けられぬと悟った正信が、忠世に頼んで皆にうまく伝えてもらっていたのでした。

と言っても最初は皆、断じて受け入れがたく忠世に八つ当たりをぶつけ、そのすべてを体で受け止めた忠世に免じようやく決心したものでした。

本多正信

毎度ながら勝手なことをいたしまして。

家康

全くじゃ。だが、礼を言う。

皆の無念さを思い、頭を下げ謝る家康。

土下座する家康に、また一からやり直せばいい、ここまで生き延びてこられたのだから十分だと皆駆け寄ります。

貧しくてちっぽけだったわしらが、あの弱虫の殿の元で生き延びてこられたのだからこれ以上望むことはないと…。

皆で頭を下げあうところで酒を用意する正信。

ここで城持ち大名となる重臣たちの新しい所領が発表されます。

一人一人に思いを伝える家康。

とりわけ、小田原を任せる大久保忠世には、暴れ馬ごとき者たちを陰ひなたとなって支えてくれたと感謝を述べます。

しかし、一人だけ取り残された者がいました。服部半蔵正成です。

服部半蔵正成

わしゃ、なんで呼ばれたんじゃろ?

家康

半蔵、わしと共に江戸へ行こう。

服部半蔵正成

服部党も皆、正真正銘の武士として取り立ててくださいますか?

家康

もちろんじゃ。おぬしらに何度命を助けてもらったと思うておる。

服部半蔵正成

我ら徳川家中、離れ離れになっても心は一つじゃ!

最後は笑顔の徳川家臣たちでした。

秀長と鶴松の死がもたらすもの

床で伏せている秀長のもとに、福島正則が天下一統が相成ったと伝えにきます。

とうとうやりなさったな…兄様…これ以上の欲は張りなさんなよ…

この後秀長は亡くなります。

天正19年(1591年)8月5日、秀長を亡くした同じ年、秀吉は鶴松をも亡くします。

皆が泣きむせぶ中、虚ろな表情で笑い声をあげる秀吉。

三成に向かって言います。

秀吉

次は何を手にいれようかのう。

江戸に入り、一から街づくりを始める家康たち。

そこへ、関白秀吉からの朱印状が届きます。

家康

戦じゃ。朝鮮を従え明国をとると…

つづく…

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【どうする家康】第37話 感想考察 

「さらば三河家臣団」

今回、まず驚いたのは西笑承兌や阿茶局がいきなり登場したことでした。
西笑承兌はともかく、阿茶がどうやって家康の側室となったかはナレーションでいいからちょこっとでもやってほしかったな😅
しかし、家康の側室って子を産むだけの者ではなくて、知的で自分の役割をしっかりと心得ている才女が多いわね。


家康は目の前に難題を突きつけられた時に、真っ先に正信に相談するようになりました。
(石川数正が出奔し、左衛門尉が隠居してしまっては、物事の本質を見極められるのは正信くらいしかいませんしね。)
けれど、自分の命を一度でも狙ったことのある者に対してなかなかできることではありません。
他の領主と違ってこういうことができるのが、家康の最大の特筆すべき長所なんですよねぇ。

だからこそ帰参を許された正信もまた、家康のために知力の限りを尽くすのでしょう。
家康の悩みを読み取り、いち早く行動に移し憂いを取り除くあたりは名参謀そのものです。
家康の側に仕え、家康と相対する者の表情を読み取ろうとする飄々とした顔つきも素敵です💓


北条氏政は糸の兄ということを活かした、瀬名の夢の引用もシビレル脚本・演出でした。
瀬名は死んでからも長くいろんな人に影響を及ぼしていたんですね🥹

氏政が言った「その変わりゆく世に力尽きるまで抗いたかった」は一武将として誉れある心意気だと感じます。
真田丸での氏政(高嶋政伸)は好きになれませんでした。
そもそものキャラクター設定によるものだから、高嶋政伸さんの演技がすばらしかったことに尽きるのだけれど…^^;
今作の駿河太郎さんの氏政は好感が持てて良かったです。


家康を訪問した石田三成ですが、殿下は賢明な方、今まで間違ったことはしていないと言った時の顔が引き攣り気味に見えました。
三成もまた関白となってからの秀吉のやり方には一部疑問を抱きつつも、無理にでもそう言い聞かせ自分を納得させているのではないかと感じます。
戦なき世にしたいという根底にある思いは家康と同じなのです。
なのになぜ戦わなければならなくなるのか。
関ヶ原の描き方が今から楽しみでなりません。


江戸に国替えとなった家康と国持ち大名になり離れ離れになる徳川家臣団。
故郷を離れることがどれほど辛いことかわかっていても、殿のために体を張って皆をまとめる大久保忠世には涙が溢れます😭
彼の年齢(60目前)では新しい領土で一からやり直していくのは並大抵なことではありません。
それでも挑戦していく精神に頭が下がる思いです。
また、頭は薄くなるいっぽうだけどつねにおしゃれに気を使う忠世が、演じている小手伸也さんもろとも可愛かったですね。
なにをとっても中年の鑑のような人でした😄


半蔵にはいつも笑わされます☺️
国持ち大名にはなれなくても、服部党のことを真っ先に考える半蔵に胸キュンでした🥹
殿と一緒に江戸に行ったから半蔵門と呼ばれるものができたのですね。
また、半蔵に「我ら徳川家中、離れ離れになっても心は一つじゃ!」と言わせたのはベストな人選だと思いました。
あまり出番がなく、あってもお笑いシーンの多い(主演級俳優の)山田孝之さんだからこそ笑顔のお別れシーンとなったのです。
さすが、古沢さん!適材適所がわかっていらっしゃる🤭


せっかく天下一統を成したにも関わらず、秀長、鶴松と連続して亡くした秀吉の心は壊れてしまったようです。
この苦しみから逃れるにはさらなる欲を追いかけるしかなかったのでしょう。
決して好きではない秀吉ですが、気持ちがわからなくもないですね。
この歳まで実子に恵まれずようやくできた子がぽっくり死んでしまうなんて、自分に置き換えて考えたらやはり狂ってしまうと思うのです。
とても哀れで狂気じみたムロさんの秀吉は天下一品です☺️

来週から皆が狂気の世界へと流れていきます。
朝鮮出兵は秀吉最大の過ちです。
戦なき世はまだまだ遠いようです。

みんなの感想

なおらん

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