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【どうする家康】第24話あらすじ・感想考察「築山へ集え!」|家康の中にあった瀬名の壮大な夢

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信康を救うために動き出した瀬名。

千代の頭である、滅敬と築山で会います。

滅敬とは武田の重臣・穴山信君だったのでした。

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目次

【どうする家康】第24話 あらすじ

甲斐・躑躅ヶ崎館では、武田勝頼のもとに、穴山信君と千代が報告に訪れます。

信君は滅敬に変装し、千代の瀬名調略の手助けをしていたのでした。

築山で何が…⁈

武田勝頼

そうか、岡崎がわが手に落ちたか、ようやった!これで織田と徳川も分断できる。

話を聞き上機嫌な勝頼だが、信君と千代はどこか浮かない表情です。

武田勝頼

どうした?信康と築山殿を調略したのであろう。

話しづらそうにしている信君にかわり、千代が答えます。

千代

なかなかに不思議なことをお話になるお方様でございまして。

武田勝頼

不思議なこと?

信君は迷いながらも、築山で瀬名が語ったことを話し始めます。



岡崎城では、信康が築山に向かおうとしていました。

五徳

今日も築山へ?

平岩七之助親吉

お方様の煎じ薬がお効きのようで、近頃、気が高ぶることもなくなったご様子で。

お供しようとする五徳と七之助の申し出を断り、信康は八蔵を連れてそそくさと出て行ってしまいました。

築山に着いた信康は、瀬名と二人文机に向かい、何通もの書状を書き始めます。

信長からの誘い

1576年の暮れ。築山で何かが起きている。

浜松城の広間には左衛門尉、数正、平八郎、小平太、忠世、万千代が集まり思案しています。

酒井左衛門尉忠次

信康様は築山に入り浸っておられまして。

家康

それの何が悪い?

大久保忠世

七之助が申すには、築山からあちこちに密書が飛んでおり、連日、身元のわからん連中が忍んできているようだと…武田の間者ではないかと…。

石川数正

岡崎が離反するようなことだけは避けねばなりませぬ。

家康

わしは、妻と息子を信じておる。

石川数正

信じれば、物事が落着するわけではござらん。

数正は子供を叱るように言うが、平八郎の言葉が家康の心を動かします。

本多平八郎忠勝

万が一、岡崎と戦になったらどうなさる。岡崎は我らの故郷。親兄弟と戦うことに。

その場にいた全員が押し黙った瞬間でした。たった一人を除いては…。

井伊万千代

その時にはこの万千代がおります!おいら岡崎とは縁もゆかりもございませぬゆえ、思う存分岡崎の連中をバッタバッタと…

家康

ふざけたことを申すな!

家康が怒りをあらわにすると、左衛門尉があわてて止めます。

酒井左衛門尉忠次

殿!手を打つべきかと!信長様のお耳に入る前に!

石川数正

もう入っているかもしれん、五徳様が何も気づかぬわけがない。

そこへ、彦衛門があわててやってきました。

鳥居彦衛門元忠

殿!信長様が鷹狩をと…。

恐れていたことが現実になったと頭をかかえる家康でした。

信長との鷹狩り

鷹狩りを終え、家康と左衛門尉は、緊張しながら信長の様子をうかがっています。

織田信長

五徳がいろいろと申しておる。

信長は、おもむろに切り出します。

家康

信康とは、時にたわいない喧嘩をすることもありますが、夫婦とはそんなものでございましょう。

家康は信長の真意に気づかないふりをしますが、そんな言い訳にごまかされる信長ではありません。

織田信長

水野のようなことは、あれで最後にしたいものよ。

信長は冷ややかな視線を向け、それだけ言って去って行きました。

信長はやはり、なにもかも知っていたのです。

酒井左衛門尉忠次

手を打ちましょう。

左衛門尉に促され、小さくうなずく家康でした。

築山に集いし者たち

1577年春、人払いした築山には千代と滅敬が訪れています。

信康

志を同じくする者たちが、この築山に集っております。

瀬名

滅敬殿、あとは勝頼様のお返事を…

すると千代が、何かを感じたらしく、信康の脇にあった刀を奪い、素早く畳を貫きました。

刀は床下に潜んでいた大鼠の鼻先をかすめ、大鼠はあわてて縁側の下から逃げ出します。

すると、振り向けばそこには千代がいたのです。

二人は一瞬見合ったが、大鼠が逃げると千代は追わずに見送るのでした。


夕方、家康は左衛門尉と数正とともに、築山を探らせていた半蔵からの報告を受けます。

服部半蔵正成

滅敬と名乗る唐人の医師は、武田の名のある武将と見て間違いございませぬ。しかもかなりの重臣かと。
ほかにも、大鼠が潜っていたこのひと月の間、様々な武士が訪れたようで…

家康

どんな連中じゃ。

半蔵が話すには、久松長家と於大、北条氏真と糸が訪れたようなのです。

家康

氏真⁉

氏真は、糸の父・北条氏康の死後、北条家を出て家康を頼ってきていました。

設楽原の戦いのあと、家康は武田方の諏訪原城を落とし、牧野城と名を変え氏康を城主としていたのです。

にもかかわらず、家康を裏切ろうとしているなら由々しき問題です。

服部半蔵正成

今朝も、築山に茶や菓子が運び込まれた様子。明日にでも、また誰かをもてなすのでは。

ここまで証拠が揃っていれば…やむを得ず苦渋の決断をする家康です。

家康

兵を集めよ、今すぐ!

その夜、家康は軽く腹ごしらえをしながら万千代に小声で計画を話します。

家康

瀬名や信康に知られぬように動け。大樹寺に兵を控えさせ、機を見て築山に…

そこへ於愛がやってきます。

於愛

あら、築山に参られるんですか?いいなあ、私も行きとうございます。

於愛の無邪気さにいつもは癒される家康ですが、この時ばかりは複雑な気持ちで黙り込むのでした。

五徳の思い

翌日、武装した家康と家臣たちが大樹寺に集まります。

井伊万千代

築山に客人が入ったそうで!武田の将と思しき唐人の医師!

本多平八郎忠勝

築山を取り囲む手筈はついておる。

酒井左衛門尉忠次

指図あるまで決して動くな、殿とわしと数正で乗り込む。

そこへ、七之助が五徳を連れてきました。

平岩七之助親吉

どうしてもと仰せになるもので。

五徳

一緒に連れて行ってくださいませ!五徳はこのことを、我が父に伝えねばなりませぬ。でも、しとうありませぬ!五徳は…信康様をお慕い申し上げております!

家康は五徳の気持ちを思い、「来るがよい」と許可するのでした。

家康、築山へ

家康たちが築山に向かうと、思いもよらぬ来襲に見張りの者たちは騒然となります。

酒井左衛門尉忠次

一同、動くな!殿のおなりである!

石川数正

手向かえば、一気に攻め入ると心得…

数正は言いかけて立ち止まります。

瀬名と信康が、家康たちを迎えるように跪いていたのです。

瀬名

殿、お待ち申し上げておりました。

家康が怯んでいると、唐人のいでたちの男と女が現れ跪きます。

武田勝頼が腹心、穴山信君でござる。

武田にたぶらかされるとは何事か、その者から離れろと喚く家康に、信君が進み出ます。

たしかに拙者、奥方様をたぶらかそうとここへ参りましたが、逆にたぶらかされたのは拙者の方でございまして、どうか奥方様のお考えをお聞きくだされ。

一体何が起きているのか。怪訝な表情で客間に入る家康です。

瀬名の夢

瀬名

書物を読んだり、いろんな方に教えを請うたり…そして一つの夢を抱くようになりました。

家康

夢?

瀬名の前には、長家夫妻や氏真夫妻の同意書が並んでいます。

信康

母上の考えは、我らが武田の配下に入るのでも、武田が我らの配下に入るのでもありません。

瀬名

私たちはなぜ戦さをするのでありましょう。

家康

戦さをするのは貧しいからじゃ。民が飢えれば、隣国より奪うほかない。奪われれば奪い返すほかない。

家康の答えに瀬名は奪い合いは多くの犠牲を払うと反論します。

ならどうすればいいのか家康が問うと、貰えばいいと答えるのです。

奪い合うのではなく、与え合えば戦は起きぬと言う瀬名です。

酒井左衛門尉忠次

お方様、仰せになることはわかります。しかし、それは理屈でござる。実際にはそのようには…。

石川数正

少なくとも、徳川と武田がそのように結ぶことはできますまい。互いに多くの家臣を殺され、深い恨みを抱えております。

信康

父上、私はもう誰も殺したくありませぬ。戦さをやめましょう。

すると、それまで黙っていた五徳が口を開きます。

五徳

されど…そのようなことは、我が父が許さぬでしょう。

瀬名たちは戦にならないようにするために、長家や氏真らに仲介してもらい、すべての国を結びつけようとしているのです。

石川数正

そのような結びつきはもろいものかと。

信康

肝心なのは銭でござる。

国々が同じ銭を使い、商売を自在にし、人と物の往来を盛んにする。それはこの東国に巨大なる新しい国が出来上がるも同じと言うのです。

瀬名

そのような巨大な国に、信長様は戦さを仕掛けてくるでしょうか?強き獣は弱き獣を襲います。されど、強き獣と強き獣は、ただ睨み合うのみ。

信康

睨み合っている間にも、我らのもとに集う者はどんどん増えるに違いありません。この大きな国は、武力で制したのではなく、慈愛の心で結びついた国なのですから。

信康

これが、母上が考えた途方もない謀でございます。

瀬名

すべての責めはこの私が負う覚悟にございます。

瀬名の考えに驚く家康だが、その謀に容易に乗ることができません。

甲斐の勝頼も信君や千代から瀬名の考えを聞いたが、答えを出せないでいたのでした。

戦人、武田勝頼

1577年7月、家康は高天神を包囲します。

前年、初陣を果たした万千代もいます。

井伊万千代

敵の撃ち返しもまた、すべて空撃ちでございます。

家康

勝頼の意思、受け取ったり。信康、世を変えようぞ。

徳川と武田は、瀬名の夢に賭けたのです。

酒井左衛門尉忠次

我が殿と、武田勝頼殿との合意が相なった!これより徳川と武田は戦さをするふりをし続ける!

この密約が外に漏れれば、必ずや織田と戦になる危ない賭けです。


一方甲斐では、勝頼、信君、千代が主殿に集います。

武田勝頼

いかなる具合じゃ、例の謀は。

千代

信長の目もうまくくらませており、つつがなく進んでおります。

武田勝頼

ん…よい頃合いかもな。

嫌な予感に押し黙る二人に、勝頼は指示を出します。

武田勝頼

噂を振りまけ、徳川は織田を騙し、武田と裏で結んでおると。

千代

どういうことでございましょう。

武田勝頼

やはりわしは、おなごのままごとのごとき謀には乗れん。仲良く手を取り合って生き延びるくらいなら、戦い続けて死にたい。

なりませぬ…人心が離れます!

かまわんという勝頼は、呆然となる信君と千代に冷たく言い放ちます。

武田勝頼

築山の謀略、世にぶちまけよ!



浜松城の家康の元へ家臣たちが険しい表情でやってきます。

酒井左衛門尉忠次

漏れました。築山の謀、世に知れ渡っております。

途端に青ざめ背筋の凍る家康でした…。

つづく…

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【どうする家康】第24話 感想考察

「築山へ集え!」

信康の心が壊れていくのを見て、戦のない世にするためにとうとう立ち上がった瀬名です。

この流れで築山殿事件が起きるということは鬼脚本確実ではないのー😭

しかし、よくこんな展開を思いつきますよね🤔

史実で出てくる人物(唐の医師等)と創作した話を掛け合わせる脚本は、天才古沢良太だからこそできることですね。

また、信康と五徳の祝言の時の鯉のエピソードをチラつかせて、歴史好き視聴者をくすぐるあたりがなんとも小憎らしささえ感じてしまいます😁
信長から贈られた鯉を家康は大事にせよと命じたのですが、数正の指示で食べてしまったというエピソード。
数正は、信長怖しの思いが鯉と家臣の命を秤にかけて誤ることがないようにと家康に忠告したわけです。
(ちなみに1983年の徳川家康では扱われていたエピソードです)

信じれば、物事が落着するわけではござらん。

この言葉を石川数正が言うことに意味があると思われます。
妻子のことなので信じたい家康ですが、真実を知ることから逃げているようにもとれます。
当主はどんな時でも目をくらませてはいけないと教えてくれている数正です。

のちに秀吉の元へ出奔する数正ですが、もしかしたら身をもって家康を諭すためにしたことなのかもと考えてしまいます。
戦国の世、騙し騙され命の取り合いがおこる世で、もっと思慮深い主君となってくれと。
どんなに近い者でも、疑いの目を向けなければならないこともあると教えるための出奔。
そのための伏線のような気がしてならない発言です。

「徳川家康」で江原真二郎さんが演じた石川数正のような、主君・家康を思っての出奔という解釈だったらいいなと願っています。

万が一、岡崎と戦になったらどうなさる。岡崎は我らの故郷。親兄弟と戦うことに。

三河一向一揆では、多くの家臣たちの家族が分裂して敵味方となって戦った経緯があります。
その時の辛さは家康はじめ皆わかっているはずです。
盲目になっている家康の目を覚ますには、十分な言葉のはずです。
それでもまだ家康は瀬名を信じ、織田との戦にならないために手を打とうとはしません。

そこへ信長からの鷹狩りの誘い。
これでようやく目が覚める家康です。
よっぽど、設楽原での戦い方が強烈で、信長に対する恐怖が以前にも増して膨れ上がってるってことですね😌

水野のようなことは、あれで最後にしたいものよ。

水野を見せしめとした信長は、家康に対し築山殿と信康を早くなんとかしろと脅しているだけかと思っていました。
なんならお前が処分しろと。
信長は築山で何かが起きていることがわかっていて、あれきりにしたいと家康に言ってるということは、築山殿の謀が露見しないうちにくい止めろってことですよね。
俺が手を出さなくてはならなくなる前にと。

信長はやっぱり家康のことが大好きなんでしょうね。
家康が悲しみ、自分から離れていくようなことは嫌なんですね。
家康は信長にとってとことん「俺の白兎」ってわけなんですね🙄

やはりわしは、おなごのままごとのごとき謀には乗れん。仲良く手を取り合って生き延びるくらいなら、戦い続けて死にたい。

武田では武士は皆、厳しい鍛錬をしています。
それはもちろん、戦で勝つためのものです。

中でもバケモノのような強さを見せていた勝頼が、ままごとのような見せかけの戦などできるはずもありませんね。
なんとしてでも戦って織田と徳川を潰したいという思いは消え去らないのです。

ただ、噂を流して織田と徳川を戦わせて一気に潰そうという考えは、戦略的にはありですが、これでは家臣たちの気持ちが離れていってしまいます。
戦に疲れ果てて、戦のない世にしようという瀬名の考えに乗って、これまで労力をかけてきた穴山などの気持ちをまったく汲み取らないのです。
勝頼に足りないのは人心掌握の一点ですね。

勝頼が信玄のような慎重さと、家康のような聞く耳を持っていたなら…
家康と勝頼が手を組み戦のない世を作れたかも…
うーん🤔、勝頼の性格からしてやはり夢物語でしかなさそうですね😓


戦のない世にするためにというとてつもない夢に向かい、ようやく力を合わせて戦略を練る家康・信康父子。
二人の顔つきがこれまでにないほど、スッキリと和やかになりました。
やっと真の親子になった感じがします。

しかし、その謀が信長の耳に入ってしまった次回、瀬名と信康は覚悟を持ってやったことなので死を受け入れるのでしょうね😭
まるで殉教者のようじゃないですか😭😭
家康がどのように立ち回るのか、徳川を守るために家臣(とりわけ酒井忠次)はどう対処するのか、瀬名&信康の死までの見どころとなりそうです。


とうとう来週は瀬名と信康との別れです。
間違いなくハンカチ用意の神回となります😭
今週は今までの瀬名&信康のシーンを振り返りながら、来週に備えたいと思います。

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なおらん

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